動輪径
文字数 793文字
中学生の頃から不思議に思っていることの一つに、機関車の動輪直径がある。
D51が1400ミリ、C62が1750ミリであるのは、まあいいとしよう。
蒸気機関車の場合、動輪径そのものが減速比になるのだから。
減速比がギア比でどうにでもなる電気機関車の場合には、国鉄は種類ごとに統合してしまった。
旧型電機が1250ミリ、新型が1120ミリ。
関係ない話だが、HOゲージ(16番)の模型を作る時、1120を80で割ればちょうど割り切れて14になるのは、へえと思った。
問題はディーゼル機関車の皆様で、これがそろいもそろって、動輪径が860ミリ。(電気式のは除いて)
直径860ミリというのは、要するに電車やキハ、客車貨車の標準的な車輪で、液体式のディーゼル機関車はみなこの車輪径。例外はなかったと思う。
「機関車の癖に車輪が小さい」
などと私が思ったかどうかは覚えていないが、変かどうかはともかく、少なくとも、
「なぜだろうね?」
ぐらいの議論はしてもよかろうよ。
なぜって?
さあ?
想像していることはある。
電気機関車のモーターというのは、たぶんとても重いのだろう。だけどツリカケ式で台車の内部に押し込まれているから、機関車の重心を大きく押し上げる要因にはならない。
ディーゼル機関車の場合には、そのエンジンがDMF30であれ、DML61であれ、はたまたDD54のDMP86であれ、どうしても台枠上に鎮座することになる。
つまり、台枠上にエンジンを置く以上、ディーゼル機関車は重心が高くなる宿命がある。
そこへでかい車輪なんかを装備した日にゃあ、「機関車が転覆するんじゃないか」と心配しなくてはならなくなる。
と私は思うのですがね。
(追記 2023年2月)
最初の投稿時には、蒸気機関車の重心高さについてもう少し記してあったのですが、事実誤認であるとのご指摘をいただきましたので削除しました。