邪神サズァン 5
文字数 1,080文字
天高くそびえ立つ塔、その下へムツヤ達はやって来た。
「これが……。裏ダンジョン……」
ユモトがゴクリと生唾を飲んで言う。
「ムツヤ、サズァンの力が強まっている今、お前が昔に登っていた様にはいかないかもしれない。気を付けろよ」
「わがりまじだ」
返事はするが、ムツヤは心ここにあらずといった感じだ。
「しっかりしろ!! ムツヤ!!」
アシノに喝を入れられ、ムツヤは下を向き目を瞑った後に正面を見据える。
「わがりまじだ!! 行きましょう!!」
「そう来なくっちゃ、ムツヤっち!」
一行は裏ダンジョンの一階へと侵入した。そこで早々に裏ダンジョンの洗礼を受けることになる。
「これは……」
扉を開けた先には草原が広がっていた。建物の中だというのに太陽まで登っている。
もっとジメジメした石造りの部屋を想像していた面々は驚いていた。
「ここは、本当に塔の中なのでしょうか?」
「はい、そうでず」
モモの言葉にムツヤが答える。
そして、それと同時に何かがムツヤ達の元へ接近してきた。
青紫色のカニの化け物だ。人ほどの大きさがある。
「な、なに!? このカニさん!!」
ルーが精霊を向かわせ叩くが、殻が頑丈すぎて衝撃しか与えられない。
ムツヤが走り、蹴飛ばすと、空の彼方へ消えていった。
「前衛はムツヤに任せるしか無いな。各自、自分の身を守ることを優先しろ!!」
アシノが言うと皆、返事をする。
今度は空飛ぶ赤いモスモスの群れだ。ユモトが電撃魔法を繰り出すが、一匹しか落とすことが出来なかった。
これもムツヤが炎の渦を繰り出して丸焼きにする。
ムツヤの後を付いて先へ進むと、草原の中にポツンと扉があった。
「あそこから次の部屋にいげまず」
「そうか、わかった」
ムツヤが扉を開け、仲間達もその中に入る。今度は打って変わって廃墟の街だった。雷鳴と雨が降っている。
「ここでは幽霊みたいな敵が出てきまず! 殴ったり普通の剣で攻撃がでぎまぜん」
「なるほどな、わかった」
ムツヤは魔剣『ムゲンジゴク』をカバンに収 め、代わりに白い鞘の剣を二本、更に銀色に光るナイフも取り出した。
「モモさんとヨーリィもこれを! 幽霊が斬れます!」
「わかりました、ムツヤ殿!」
「わかった、お兄ちゃん」
そんな会話もそこそこに、半透明の人間や、ゾンビが襲いかかってくる。
ヨーリィが飛び出し、ナイフで幽霊を斬りつけると、それは消滅した。
「はあああ!!!」
モモも叫び、剣で幽霊を斬り捨てる。斬った手応えはないが、相手は消えた。
ムツヤはゾンビの群れに突っ込み、次々と切り捨てながら奥へ進む。
仲間達も自衛をしながらその後を追った。
「これが……。裏ダンジョン……」
ユモトがゴクリと生唾を飲んで言う。
「ムツヤ、サズァンの力が強まっている今、お前が昔に登っていた様にはいかないかもしれない。気を付けろよ」
「わがりまじだ」
返事はするが、ムツヤは心ここにあらずといった感じだ。
「しっかりしろ!! ムツヤ!!」
アシノに喝を入れられ、ムツヤは下を向き目を瞑った後に正面を見据える。
「わがりまじだ!! 行きましょう!!」
「そう来なくっちゃ、ムツヤっち!」
一行は裏ダンジョンの一階へと侵入した。そこで早々に裏ダンジョンの洗礼を受けることになる。
「これは……」
扉を開けた先には草原が広がっていた。建物の中だというのに太陽まで登っている。
もっとジメジメした石造りの部屋を想像していた面々は驚いていた。
「ここは、本当に塔の中なのでしょうか?」
「はい、そうでず」
モモの言葉にムツヤが答える。
そして、それと同時に何かがムツヤ達の元へ接近してきた。
青紫色のカニの化け物だ。人ほどの大きさがある。
「な、なに!? このカニさん!!」
ルーが精霊を向かわせ叩くが、殻が頑丈すぎて衝撃しか与えられない。
ムツヤが走り、蹴飛ばすと、空の彼方へ消えていった。
「前衛はムツヤに任せるしか無いな。各自、自分の身を守ることを優先しろ!!」
アシノが言うと皆、返事をする。
今度は空飛ぶ赤いモスモスの群れだ。ユモトが電撃魔法を繰り出すが、一匹しか落とすことが出来なかった。
これもムツヤが炎の渦を繰り出して丸焼きにする。
ムツヤの後を付いて先へ進むと、草原の中にポツンと扉があった。
「あそこから次の部屋にいげまず」
「そうか、わかった」
ムツヤが扉を開け、仲間達もその中に入る。今度は打って変わって廃墟の街だった。雷鳴と雨が降っている。
「ここでは幽霊みたいな敵が出てきまず! 殴ったり普通の剣で攻撃がでぎまぜん」
「なるほどな、わかった」
ムツヤは魔剣『ムゲンジゴク』をカバンに
「モモさんとヨーリィもこれを! 幽霊が斬れます!」
「わかりました、ムツヤ殿!」
「わかった、お兄ちゃん」
そんな会話もそこそこに、半透明の人間や、ゾンビが襲いかかってくる。
ヨーリィが飛び出し、ナイフで幽霊を斬りつけると、それは消滅した。
「はあああ!!!」
モモも叫び、剣で幽霊を斬り捨てる。斬った手応えはないが、相手は消えた。
ムツヤはゾンビの群れに突っ込み、次々と切り捨てながら奥へ進む。
仲間達も自衛をしながらその後を追った。