魔人と少女 3
文字数 743文字
「キミ、こいつが嫌いなんでしょ?」
ミシロはガタガタ震えて言葉はおろか、首を縦に振ることも出来ない。
「暇だから聞いてあげる。何があったの?」
「あっ、あ、あの、あっ」
言葉が出て来ないミシロにラメルはため息をついた後に言う。
「アンタ邪魔だからどっか行ってて」
城主だった男は、新たなる城主の命令により部屋を去っていった。
ふかふかのベッドに座ってラメルは隣をポンポンと叩く。
「こっちおいでよ」
ミシロはゆっくりゆっくりと歩いて近づくと、手を引かれてラメルを押し倒して覆いかぶさる形で倒れ込んだ。
「何があったの?」
優しい顔をするでもなく、真顔でラメルはミシロを見つめていた。その表情は涙が頬に落ちてきても変わらない。
「じょ、城主様に、あの部屋に閉じ込められてっ!!!」
「ふーん」
後は生々しい傷跡が語ってくれた。ラメルはミシロを抱きしめると、ぐるんと回り、押し倒し、覆いかぶさって言う。
「何でキミがそんな目に会ったか教えてあげようか?」
ミシロの返事はないが、続けて語る。
「弱いからだよ、キミが弱いから。弱いのがいけないの」
ラメルは淡々と冷酷に言った。
「弱いやつなんて殺されて当然なんだから」
ラメルが部屋の入口をちらりと見るとまた城主が入って来た。
「弱いやつは生きるか死ぬか必死でも、強いやつは遊び半分」
「私、弱いやつ嫌いなの」
ラメルはベッドから飛び降りて床に転がる剣を取り、引き抜いた。
目の前の魔人が何をするのかミシロには予測不能だった。もしかしたら斬られるかもしれない。
でも、それで辛いことが終わるなら……、それに、不思議とラメルにだったら殺されても良いかもしれないと思っていた。
「ゲームをしましょう。強者に許された遊びをあなたに教えてあげる」
(イラスト:祈音 結璃先生)
ミシロはガタガタ震えて言葉はおろか、首を縦に振ることも出来ない。
「暇だから聞いてあげる。何があったの?」
「あっ、あ、あの、あっ」
言葉が出て来ないミシロにラメルはため息をついた後に言う。
「アンタ邪魔だからどっか行ってて」
城主だった男は、新たなる城主の命令により部屋を去っていった。
ふかふかのベッドに座ってラメルは隣をポンポンと叩く。
「こっちおいでよ」
ミシロはゆっくりゆっくりと歩いて近づくと、手を引かれてラメルを押し倒して覆いかぶさる形で倒れ込んだ。
「何があったの?」
優しい顔をするでもなく、真顔でラメルはミシロを見つめていた。その表情は涙が頬に落ちてきても変わらない。
「じょ、城主様に、あの部屋に閉じ込められてっ!!!」
「ふーん」
後は生々しい傷跡が語ってくれた。ラメルはミシロを抱きしめると、ぐるんと回り、押し倒し、覆いかぶさって言う。
「何でキミがそんな目に会ったか教えてあげようか?」
ミシロの返事はないが、続けて語る。
「弱いからだよ、キミが弱いから。弱いのがいけないの」
ラメルは淡々と冷酷に言った。
「弱いやつなんて殺されて当然なんだから」
ラメルが部屋の入口をちらりと見るとまた城主が入って来た。
「弱いやつは生きるか死ぬか必死でも、強いやつは遊び半分」
「私、弱いやつ嫌いなの」
ラメルはベッドから飛び降りて床に転がる剣を取り、引き抜いた。
目の前の魔人が何をするのかミシロには予測不能だった。もしかしたら斬られるかもしれない。
でも、それで辛いことが終わるなら……、それに、不思議とラメルにだったら殺されても良いかもしれないと思っていた。
「ゲームをしましょう。強者に許された遊びをあなたに教えてあげる」
(イラスト:祈音 結璃先生)