お掃除クエスト 2
文字数 911文字
「私は外でこの武器を使う練習するからパスだ!!」
颯爽と勇者は逃げ出した! ムツヤはメイド服を持ってユモトに近付く。
「こ、この服は女性用なので!! 僕はこのままで良いですよ!」
もっともらしい理由でユモトはメイド服から逃げた、次にムツヤが近付いたのはヨーリィだった。
「お兄ちゃんがお望みとあらば」
小さいメイド服を身にあてがってサイズを見てみる。どうやらヨーリィにはピッタリのようだ。
「うー、服汚したくないし…… それに裏ダンジョンのメイド服には興味が……」
己の探究心に負けてルーはメイド服を手にとった、残るはモモだけ。
「わ、私は、私はこのままで充分ですから!!」
「まぁまぁそう言わずに、一緒にメイド服の世界に入ろうじゃない」
ルーはそう言ってモモにメイド服を近付けた。
「モモさんが嫌なら残念ですけど…… 迷惑でしたか?」
ムツヤは捨てられた子犬みたいな顔をして言った。モモはこの顔にものすごく弱いのだ。
「わかりました、わかりましたよもう!」
それからしばらくして全員の着替えが終わる。ユモトはいつものローブの前に肩掛けの青いエプロンを付け、頭には三角巾を巻いていた。
ヨーリィはトコトコと恥じらいもなくムツヤ達の元に歩いてきた。長い黒髪と白い肌がメイド服の白黒と絶妙に合っている。
「どうですか? お兄ちゃん」
「すごく良く似合っでるよ」
笑顔でムツヤが言うが照れるでも喜ぶでもなしに「そうですか」と抑揚のない声でヨーリィは言うだけだった。
ルーはセミロングの銀髪とメイド服の取り合わせで絵本に出てくる主人公の女の子のようだ。
「何かこのメイド服着ると無性に掃除がしたくなるんだけど、そういう効果でもあるの?」
「それはわからないでずね」
モモは扉から顔だけをちょこんと出してムツヤを見ている。
「あ、あの、あの絶対に笑わないで下さいよ!?」
「大丈夫でずって」
「絶対ですからね!」
そう言ってモモは姿を表した、モジモジと恥じらいながら下を向いている。
栗色の髪はいつものように後ろで一本に束ねていた。
「なーんだ、似合ってますよ可愛いじゃないですか!」
「かっか、かわっ」
モモは顔から湯気が出そうだった。
(イラスト:しちしん先生)
颯爽と勇者は逃げ出した! ムツヤはメイド服を持ってユモトに近付く。
「こ、この服は女性用なので!! 僕はこのままで良いですよ!」
もっともらしい理由でユモトはメイド服から逃げた、次にムツヤが近付いたのはヨーリィだった。
「お兄ちゃんがお望みとあらば」
小さいメイド服を身にあてがってサイズを見てみる。どうやらヨーリィにはピッタリのようだ。
「うー、服汚したくないし…… それに裏ダンジョンのメイド服には興味が……」
己の探究心に負けてルーはメイド服を手にとった、残るはモモだけ。
「わ、私は、私はこのままで充分ですから!!」
「まぁまぁそう言わずに、一緒にメイド服の世界に入ろうじゃない」
ルーはそう言ってモモにメイド服を近付けた。
「モモさんが嫌なら残念ですけど…… 迷惑でしたか?」
ムツヤは捨てられた子犬みたいな顔をして言った。モモはこの顔にものすごく弱いのだ。
「わかりました、わかりましたよもう!」
それからしばらくして全員の着替えが終わる。ユモトはいつものローブの前に肩掛けの青いエプロンを付け、頭には三角巾を巻いていた。
ヨーリィはトコトコと恥じらいもなくムツヤ達の元に歩いてきた。長い黒髪と白い肌がメイド服の白黒と絶妙に合っている。
「どうですか? お兄ちゃん」
「すごく良く似合っでるよ」
笑顔でムツヤが言うが照れるでも喜ぶでもなしに「そうですか」と抑揚のない声でヨーリィは言うだけだった。
ルーはセミロングの銀髪とメイド服の取り合わせで絵本に出てくる主人公の女の子のようだ。
「何かこのメイド服着ると無性に掃除がしたくなるんだけど、そういう効果でもあるの?」
「それはわからないでずね」
モモは扉から顔だけをちょこんと出してムツヤを見ている。
「あ、あの、あの絶対に笑わないで下さいよ!?」
「大丈夫でずって」
「絶対ですからね!」
そう言ってモモは姿を表した、モジモジと恥じらいながら下を向いている。
栗色の髪はいつものように後ろで一本に束ねていた。
「なーんだ、似合ってますよ可愛いじゃないですか!」
「かっか、かわっ」
モモは顔から湯気が出そうだった。
(イラスト:しちしん先生)