修行生活 4
文字数 1,257文字
翌日、皆は見事に筋肉痛だった。
「もうマヂ無理…… 腰痛い、足痛い、腕痛い、フラフラするー!!!」
ルーは喚いていたが、アシノに飲めと言われてムツヤの薬を飲まされる。言ってしまえばドーピング的な修行方法だった。
「確かに体は楽になったけど!! メンタル面が!! メンタル面が辛いのよ!!」
「うるさい、ギルドの幹部になったからって修行をサボってたツケだ」
皆で仲良く昨日行った訓練をまた最初からやる。走って素振りして実戦訓練をして。
そして、あっという間の10日間だった。
「モモ、だいぶ攻防戦が良くなってきているな」
「はい、ありがとうございます!」
アシノが指導しているモモは中々に上達をしていたようだ。
「ユモトちゃん、だいぶ魔力の加減が分かってきたわね」
「はい、ルーさんのおかげです!」
ユモトも、午後訓練をしても動けなくなる事は無くなった。
体力が上がって基礎魔力が上がったのもあるが、魔力の無駄遣いが減り、長く戦えるようになったのだ。
「よし、明日からはこのチームでの動きの訓練をするぞ、本来であればもっと基礎の訓練をしたいが、状況が状況だ。付け焼き刃だが仕方がない」
「はい、わかりました」
モモとユモトは元気よく返事をした。付け焼き刃なのは自分達が一番良く分かっている。
だが、時間は待ってはくれない。
朝になり皆がガヤガヤと降りてきた、ここに来てとある問題が起きる。
勇者のパーティの訓練ということで段々と見学者が出てきてしまったのだ。
確かに、娯楽のあまり無いゆったりとしたエルフの村で、勇者が戦いの指導をしていると聞いたら野次馬も出てくるのが普通だ。
本当ならムツヤ1人に仮想敵をやってもらいたい所だったが、ムツヤの強さが目立ってしまう。
ヨーリィが木の杭を作り出して投げる事は、まだ魔法と言い張れ無いこともなかった。
だが、体が枯れ葉に変わってしまうのはまずい。
そこでアシノはこの状況を逆手に取ることにした。
手の空いているエルフに弓矢を使った攻撃や、魔法の遠距離攻撃をして貰うことにしたのだ。
もちろん、矢には先端に布を巻いて怪我をしないようにしてあるが、気を抜いたら危険な訓練だった。
近接戦闘は精霊を敵として、その奥にエルフ達が居た。
「皆さん、ご協力感謝します」
「いえいえ、どうせ暇ですし」
「勇者様達の訓練に参加できるなんて光栄です!!」
「ありがとうございます、それでは遠慮なくやってしまって下さい」
アシノの合図と共に矢が放たれ、同時にユモトが魔法の防御壁を張る。
散らばる精霊をモモが斬った。それを補助するように防御壁を貼りながらユモトは動く。
ヨーリィは木の杭を投げて3体まとめて倒すと、ナイフを構えて後ろから近寄る1体を斬り捨てる。
「あの小さい子、あの年で相当強いな、さすが勇者様のパーティだ」
勇者というのは便利なものだなとアシノは思う。ルーも攻撃を受ける側で戦闘に参加していた。
伊達にギルドの幹部をやっているわけではなく、防御壁を貼りながら自身の精霊を魔法の雷で粉々に砕いていく。
「もうマヂ無理…… 腰痛い、足痛い、腕痛い、フラフラするー!!!」
ルーは喚いていたが、アシノに飲めと言われてムツヤの薬を飲まされる。言ってしまえばドーピング的な修行方法だった。
「確かに体は楽になったけど!! メンタル面が!! メンタル面が辛いのよ!!」
「うるさい、ギルドの幹部になったからって修行をサボってたツケだ」
皆で仲良く昨日行った訓練をまた最初からやる。走って素振りして実戦訓練をして。
そして、あっという間の10日間だった。
「モモ、だいぶ攻防戦が良くなってきているな」
「はい、ありがとうございます!」
アシノが指導しているモモは中々に上達をしていたようだ。
「ユモトちゃん、だいぶ魔力の加減が分かってきたわね」
「はい、ルーさんのおかげです!」
ユモトも、午後訓練をしても動けなくなる事は無くなった。
体力が上がって基礎魔力が上がったのもあるが、魔力の無駄遣いが減り、長く戦えるようになったのだ。
「よし、明日からはこのチームでの動きの訓練をするぞ、本来であればもっと基礎の訓練をしたいが、状況が状況だ。付け焼き刃だが仕方がない」
「はい、わかりました」
モモとユモトは元気よく返事をした。付け焼き刃なのは自分達が一番良く分かっている。
だが、時間は待ってはくれない。
朝になり皆がガヤガヤと降りてきた、ここに来てとある問題が起きる。
勇者のパーティの訓練ということで段々と見学者が出てきてしまったのだ。
確かに、娯楽のあまり無いゆったりとしたエルフの村で、勇者が戦いの指導をしていると聞いたら野次馬も出てくるのが普通だ。
本当ならムツヤ1人に仮想敵をやってもらいたい所だったが、ムツヤの強さが目立ってしまう。
ヨーリィが木の杭を作り出して投げる事は、まだ魔法と言い張れ無いこともなかった。
だが、体が枯れ葉に変わってしまうのはまずい。
そこでアシノはこの状況を逆手に取ることにした。
手の空いているエルフに弓矢を使った攻撃や、魔法の遠距離攻撃をして貰うことにしたのだ。
もちろん、矢には先端に布を巻いて怪我をしないようにしてあるが、気を抜いたら危険な訓練だった。
近接戦闘は精霊を敵として、その奥にエルフ達が居た。
「皆さん、ご協力感謝します」
「いえいえ、どうせ暇ですし」
「勇者様達の訓練に参加できるなんて光栄です!!」
「ありがとうございます、それでは遠慮なくやってしまって下さい」
アシノの合図と共に矢が放たれ、同時にユモトが魔法の防御壁を張る。
散らばる精霊をモモが斬った。それを補助するように防御壁を貼りながらユモトは動く。
ヨーリィは木の杭を投げて3体まとめて倒すと、ナイフを構えて後ろから近寄る1体を斬り捨てる。
「あの小さい子、あの年で相当強いな、さすが勇者様のパーティだ」
勇者というのは便利なものだなとアシノは思う。ルーも攻撃を受ける側で戦闘に参加していた。
伊達にギルドの幹部をやっているわけではなく、防御壁を貼りながら自身の精霊を魔法の雷で粉々に砕いていく。