異変の裏ダンジョン 2
文字数 1,105文字
扉を開け、階段を登るムツヤ達。現在は十四階層だ。
今度は砂漠が広がっており、太陽が容赦なく照りつけている。
「ここは……?」
モモは一面の砂を見て呆然とした。
「いわゆる砂漠って所だな」
「初めて見ました……」
アシノが説明すると、ユモトも興味深げに言う。
この場の暑さに皆が早速汗ばみ始める。
「あづいー、じぬー……」
「ちょっと待ってぐだざい!」
ルーが暑さで溶けそうになり、ムツヤはカバンを弄 った。
何か黒い円盤のような物を人数分取り出して、一枚自分の頭の上に投げる。
すると、円盤は宙に浮く傘のように日陰を作り出す。
「なにそれ!?」
「よぐわがんないでずけど、砂漠が出た時はごうじでまず」
仲間達もムツヤに習って頭の上に円盤を投げた。日陰を作るだけでなく、心なしかひんやりとした風が降りてくる。
「確かに便利だけどまだあづいー……」
「文句を言うな。さっさと行くぞ」
アシノが歩こうとすると、ムツヤは「ちょっと待ってぐだざい」と仲間を止めた。
「あと、このメガネとタオルを鼻と口に巻いて下さい」
ムツヤはゴーグルとタオルを仲間達に渡す。言われるがままに仲間達はそれを装着した。
「このタオル。口に巻いているのに苦しくないわね」
ルーはこのタオルも裏の道具なのかと興味を持つ。
砂漠はどこまでも続くように広大だった。ムツヤが先導してくれているが、アシノ達は少し不安になる。
風が吹き、砂が舞い上がり体中にパラパラと当たった。目と鼻、口を保護しているのはこの為かとモモは納得する。
そんな時、地中からしっぽが生えたカニのような魔物が現れた。
「ありゃ異国の虫『サソリ』の魔物だな」
アシノが言うと同時に、ムツヤは剣を構え仲間達に言う。
「アイツ等のしっぽには絶対に触らないでくだざい!!」
「参考までに聞くが、触るとどうなるんだ?」
アシノが尋ねると、ムツヤからは恐ろしい返事が返ってきた。
「溶けまず!!」
「と、溶け!?」
ルーはゾッとして魔物を見る。一斉に襲いかかってくるサソリの魔物をムツヤは片っ端から切り捨てていった。
「数が多い、ユモト、ルー、ヨーリィ!! 遠距離から数を減らしてくれ」
「はい!!」
ユモトは返事をして氷柱をサソリにぶつけた。だが、分厚い甲殻を貫くことが出来なかった。
「それなら!!」
雷の魔法を打つと、それは効いたみたいで魔物は感電し、その場で痙攣をする。
そのサソリをルーの重量級の精霊が踏みつけてトドメを刺した。
「アシノ殿! 私は」
「モモ、お前は待機だ。裏の魔物相手で、刺されりゃおしまいだ。アイツ達を信じろ」
「はい……」
何も出来ない自分がもどかしかったが、ここはぐっと堪えて仲間達を信じるしかない。
今度は砂漠が広がっており、太陽が容赦なく照りつけている。
「ここは……?」
モモは一面の砂を見て呆然とした。
「いわゆる砂漠って所だな」
「初めて見ました……」
アシノが説明すると、ユモトも興味深げに言う。
この場の暑さに皆が早速汗ばみ始める。
「あづいー、じぬー……」
「ちょっと待ってぐだざい!」
ルーが暑さで溶けそうになり、ムツヤはカバンを
何か黒い円盤のような物を人数分取り出して、一枚自分の頭の上に投げる。
すると、円盤は宙に浮く傘のように日陰を作り出す。
「なにそれ!?」
「よぐわがんないでずけど、砂漠が出た時はごうじでまず」
仲間達もムツヤに習って頭の上に円盤を投げた。日陰を作るだけでなく、心なしかひんやりとした風が降りてくる。
「確かに便利だけどまだあづいー……」
「文句を言うな。さっさと行くぞ」
アシノが歩こうとすると、ムツヤは「ちょっと待ってぐだざい」と仲間を止めた。
「あと、このメガネとタオルを鼻と口に巻いて下さい」
ムツヤはゴーグルとタオルを仲間達に渡す。言われるがままに仲間達はそれを装着した。
「このタオル。口に巻いているのに苦しくないわね」
ルーはこのタオルも裏の道具なのかと興味を持つ。
砂漠はどこまでも続くように広大だった。ムツヤが先導してくれているが、アシノ達は少し不安になる。
風が吹き、砂が舞い上がり体中にパラパラと当たった。目と鼻、口を保護しているのはこの為かとモモは納得する。
そんな時、地中からしっぽが生えたカニのような魔物が現れた。
「ありゃ異国の虫『サソリ』の魔物だな」
アシノが言うと同時に、ムツヤは剣を構え仲間達に言う。
「アイツ等のしっぽには絶対に触らないでくだざい!!」
「参考までに聞くが、触るとどうなるんだ?」
アシノが尋ねると、ムツヤからは恐ろしい返事が返ってきた。
「溶けまず!!」
「と、溶け!?」
ルーはゾッとして魔物を見る。一斉に襲いかかってくるサソリの魔物をムツヤは片っ端から切り捨てていった。
「数が多い、ユモト、ルー、ヨーリィ!! 遠距離から数を減らしてくれ」
「はい!!」
ユモトは返事をして氷柱をサソリにぶつけた。だが、分厚い甲殻を貫くことが出来なかった。
「それなら!!」
雷の魔法を打つと、それは効いたみたいで魔物は感電し、その場で痙攣をする。
そのサソリをルーの重量級の精霊が踏みつけてトドメを刺した。
「アシノ殿! 私は」
「モモ、お前は待機だ。裏の魔物相手で、刺されりゃおしまいだ。アイツ達を信じろ」
「はい……」
何も出来ない自分がもどかしかったが、ここはぐっと堪えて仲間達を信じるしかない。