キエーウ強襲戦 7
文字数 698文字
油断をしたのは男の方だった。
モモは男が鎌を振り下げるよりも早く。
右手で剣を突き出した。
「がぁ……」
それは男の首を正確に貫いて、断末魔と言うより空気の漏れと言った方が正しい最後の声を出して男はガクリと動かなくなる。
「はぁ、はぁ……」
モモもそのまま、男に覆いかぶさるように、前のめりに倒れる。戦いが終わったことを悟ったヨーリィは歩いてモモの左足首を拾うと、元の場所へとくっつけた。
瞬間また激痛が走りモモは唸る。
「ヨー…… リィ…… くっつけるなら、くっつけるといってくれ……」
「ごめんモモお姉ちゃん。でも早く薬を飲んだほうが良い」
モモは薬を取り出すと、ハッとし男に飲ませようとする。アシノはモモのやろうとしている事に気付いて叫ぶ。
「モモ!! やめろ!! まだそいつを拘束していない!!!」
モモは男を助けるつもりだった。
首から血を流して虫の息の男を。男に回復薬を掛けようとしたが、なんと男は最後の力を振り絞り、手でその回復薬を弾き飛ばした。
地面に溢れる回復薬、ユモトが慌ててもう一本だそうとしたが。
男の瞳孔は開き、心臓は止まった。
男は最後に走馬灯を見た、自分を1人で育ててくれた母親。大好きな母親。オークに殺された母親だ。
ある日、治安維持部隊が来て、自分の母親はオークの盗賊団に殺されたと知った。
夜遅く、街の仕事からの帰り道で母親は殺された。悔しくて、寂しくて。
それが、何故だか分からないが、自分は母親に抱きしめられていた。温かい安心する体温が伝わった。
「お母さん!!」
安心して泣いてしまっていた。母は頭を優しく撫でてくれる。
「寂しい思いをさせてごめんね、ごめんね……」
モモは男が鎌を振り下げるよりも早く。
右手で剣を突き出した。
「がぁ……」
それは男の首を正確に貫いて、断末魔と言うより空気の漏れと言った方が正しい最後の声を出して男はガクリと動かなくなる。
「はぁ、はぁ……」
モモもそのまま、男に覆いかぶさるように、前のめりに倒れる。戦いが終わったことを悟ったヨーリィは歩いてモモの左足首を拾うと、元の場所へとくっつけた。
瞬間また激痛が走りモモは唸る。
「ヨー…… リィ…… くっつけるなら、くっつけるといってくれ……」
「ごめんモモお姉ちゃん。でも早く薬を飲んだほうが良い」
モモは薬を取り出すと、ハッとし男に飲ませようとする。アシノはモモのやろうとしている事に気付いて叫ぶ。
「モモ!! やめろ!! まだそいつを拘束していない!!!」
モモは男を助けるつもりだった。
首から血を流して虫の息の男を。男に回復薬を掛けようとしたが、なんと男は最後の力を振り絞り、手でその回復薬を弾き飛ばした。
地面に溢れる回復薬、ユモトが慌ててもう一本だそうとしたが。
男の瞳孔は開き、心臓は止まった。
男は最後に走馬灯を見た、自分を1人で育ててくれた母親。大好きな母親。オークに殺された母親だ。
ある日、治安維持部隊が来て、自分の母親はオークの盗賊団に殺されたと知った。
夜遅く、街の仕事からの帰り道で母親は殺された。悔しくて、寂しくて。
それが、何故だか分からないが、自分は母親に抱きしめられていた。温かい安心する体温が伝わった。
「お母さん!!」
安心して泣いてしまっていた。母は頭を優しく撫でてくれる。
「寂しい思いをさせてごめんね、ごめんね……」