とりあえず、海へ行こう! 1
文字数 1,277文字
アシノが出発する為の手続きがあるため、明日、旅立つことになった。山のような書類を前にして頭を抱えている。
ユモトとムツヤとモモは、ユモトと共に家に帰り、父ゴラテに会うことにした。
「お父さんただいまー」
「ユモト、ユモトか!?」
のっしのっし歩いてきた大きいドワーフのような男は玄関まで来るとそのままユモトを抱きしめる。
「ちょっ、お父さん恥ずかしいって!!」
「よく無事で帰って来てくれた。ムツヤも、モモの嬢ちゃんも」
ムツヤは「はい」と返事をし、モモは小さく頷いた。
居間に通されて4人は座る。お茶をズズッと飲んでからゴラテは話し始めた。
「冒険に出たと思ったら勇者アシノとまさかキエーウを壊滅させるなんて、俺は驚いたよ」
「その、なんていうか……」
「事情があるんだろ? それにギルドの依頼と秘密は親兄弟、友達恋人にも話しちゃならない」
何か裏がある事は、ゴラテにはお見通しだったが、その上で何も聞かないでくれている。
「ごめん、お父さん。いつか話せる日が来るとは思うんだけど……」
「いいさ、俺はお前が元気で居てくれればそれでいい」
ゴラテはヒゲをモサモサと触りながら言う。
「ありがとうお父さん。それで、早速で悪いんだけど、明日からは海を見てこようと思うんだ!!」
「また旅に出るのか、まぁ俺もお前ぐらいの頃は旅ばっかしてたから何も言えねぇが」
「今日は家に泊まっていくよ、出発は明日だし、色々話したいこともあるし」
ユモトが言うとゴラテの顔が明るくなった。
「そうかそうか、わかった」
親子水入らずの所を邪魔してはいけないと、ムツヤとモモはユモトの家を後にする。
ムツヤとモモは金に余裕があるというのに、いつもと同じ安宿を目指す。
「ヒッヒッヒ、勇者アシノのお供のモモちゃんじゃないか」
フロントへ行くとロッキングチェアに座ったグネばあさんが迎えてくれた。
「ずっとここに居るのにどこからそんな情報を仕入れてくるんだ」
「宿屋ってのは噂話が集まる場所さね」
部屋の鍵を受け取って二階へ上がる。ムツヤの部屋には先にヨーリィが待っていた。
「お帰りなさい、ムツヤお兄ちゃん」
「あぁ、ただいまヨーリィ」
そして、その頃。ルーはギルスの待つ部屋のドアを開けていた。
「やぁやぁ、私の優秀な部下くん。裏の道具の研究はできているかい?」
「いつ俺がお前の部下になった。研究はまだまだ手つかずだよ」
ギルスは面倒くさそうに答える。するとルーは地団駄を踏んで怒り出す。
「なんでこんな部屋に引きこもってたのに出来てないのよ!!!」
「仕方ねぇだろ!!警邏 の連中とお前達のサポートをしてたんだから!!」
「探知盤見てただけじゃない!!」
「馬鹿言うな、でかい探知盤はそれだけ操作が難しいし、24時間体制だぞ!!」
一通り騒ぎ終えると、ルーはスタスタと歩いて椅子に座り、そして手をヒラヒラさせて言った。
「この店は客にお茶も出さないのかしら?」
「店じゃねぇ、飲みたきゃ勝手に自分でやれ」
ギルスが机から目を離さずに言うと、ルーはまた騒ぎ始める。
「やーだーやーだー!!!」
「あーもう、うるさい!! 帰れ!!」
ユモトとムツヤとモモは、ユモトと共に家に帰り、父ゴラテに会うことにした。
「お父さんただいまー」
「ユモト、ユモトか!?」
のっしのっし歩いてきた大きいドワーフのような男は玄関まで来るとそのままユモトを抱きしめる。
「ちょっ、お父さん恥ずかしいって!!」
「よく無事で帰って来てくれた。ムツヤも、モモの嬢ちゃんも」
ムツヤは「はい」と返事をし、モモは小さく頷いた。
居間に通されて4人は座る。お茶をズズッと飲んでからゴラテは話し始めた。
「冒険に出たと思ったら勇者アシノとまさかキエーウを壊滅させるなんて、俺は驚いたよ」
「その、なんていうか……」
「事情があるんだろ? それにギルドの依頼と秘密は親兄弟、友達恋人にも話しちゃならない」
何か裏がある事は、ゴラテにはお見通しだったが、その上で何も聞かないでくれている。
「ごめん、お父さん。いつか話せる日が来るとは思うんだけど……」
「いいさ、俺はお前が元気で居てくれればそれでいい」
ゴラテはヒゲをモサモサと触りながら言う。
「ありがとうお父さん。それで、早速で悪いんだけど、明日からは海を見てこようと思うんだ!!」
「また旅に出るのか、まぁ俺もお前ぐらいの頃は旅ばっかしてたから何も言えねぇが」
「今日は家に泊まっていくよ、出発は明日だし、色々話したいこともあるし」
ユモトが言うとゴラテの顔が明るくなった。
「そうかそうか、わかった」
親子水入らずの所を邪魔してはいけないと、ムツヤとモモはユモトの家を後にする。
ムツヤとモモは金に余裕があるというのに、いつもと同じ安宿を目指す。
「ヒッヒッヒ、勇者アシノのお供のモモちゃんじゃないか」
フロントへ行くとロッキングチェアに座ったグネばあさんが迎えてくれた。
「ずっとここに居るのにどこからそんな情報を仕入れてくるんだ」
「宿屋ってのは噂話が集まる場所さね」
部屋の鍵を受け取って二階へ上がる。ムツヤの部屋には先にヨーリィが待っていた。
「お帰りなさい、ムツヤお兄ちゃん」
「あぁ、ただいまヨーリィ」
そして、その頃。ルーはギルスの待つ部屋のドアを開けていた。
「やぁやぁ、私の優秀な部下くん。裏の道具の研究はできているかい?」
「いつ俺がお前の部下になった。研究はまだまだ手つかずだよ」
ギルスは面倒くさそうに答える。するとルーは地団駄を踏んで怒り出す。
「なんでこんな部屋に引きこもってたのに出来てないのよ!!!」
「仕方ねぇだろ!!
「探知盤見てただけじゃない!!」
「馬鹿言うな、でかい探知盤はそれだけ操作が難しいし、24時間体制だぞ!!」
一通り騒ぎ終えると、ルーはスタスタと歩いて椅子に座り、そして手をヒラヒラさせて言った。
「この店は客にお茶も出さないのかしら?」
「店じゃねぇ、飲みたきゃ勝手に自分でやれ」
ギルスが机から目を離さずに言うと、ルーはまた騒ぎ始める。
「やーだーやーだー!!!」
「あーもう、うるさい!! 帰れ!!」