ルマでの戦い 2

文字数 1,273文字

 あっという間に朝食が出来上がると、皆でそれぞれいただきますやら、食事前の祈りやらを捧げて食べ始める。

「いやー、やっぱメシを食わないと力が出ないからな」

 イタヤは手にとったパンにいちごジャムをたっぷり塗って言った。

「ひょうよ、ごはんはたいへつなのよ!!」

「食いながら喋んな!!!」

 ルーとアシノのやり取りを見てサワとウリハは思わず笑う。

「このお料理はユモトちゃんのじゃないわね? サワちゃんの?」

「え、あ、はい!! お口に合わなかったでしょうか?」

 慌てるサワにルーは親指をぐっと上げる。

「何言ってるのよ!!! お口のシンクロ率400%越えてるわよ!!! サワちゃん私のお嫁さんにならない!?」

「え、えぇ!? お嫁さん!?」

 サワは顔を赤くして驚いていた。

「お前、本当誰にでもそう言うよな……」

「何よ、誰でも良いってわけじゃないわ!!! やっぱお料理の出来る子はポイント高いわよ」

 その言葉にイタヤはうんうんと頷いた。

「確かに、嫁さんっつったら毎日メシを食うわけだから、料理上手な方が良いよな」

「女に飯を作らせるなんて時代遅れの考え方だな」

 ウリハが少し突っかかって言と、「そうかもしれんなー」とイタヤは返す。

「その理論で行くと、ルーお前嫁の貰い手無いぞ」

「何よ!! 私はお料理できるわよ!!!」

 プンスカとルーは怒っていた。

「いや、お前のアレは料理とは言わん」

「じゃあ今度作ってあげるわ!!」

 胸を張って言うルーに対して、アシノは嫌悪感を丸出しにして言う。

「迷惑だからやめろ」

「やー、アシノがいじめるー!!!」

 それを見てサワとユモトは顔を見合わせた後に笑った。

「甘いもん食い過ぎだ。体壊すぞ」

 デザートに出てきた作りおきのプリンにカラメルソースを掛けて3つも食べているイタヤを見てウリハが言う。

「俺は酒飲まない代わりに甘いもの食べてるの!! だからセーフ」

「健康に気を使えおっさん」

 そう言われるとイタヤはムッとして言い返した。

「おっさん言わないで!! 見た目若いから!! まだギリお兄さんでイケるって!!!」

 そんな二人の元へアシノが歩み寄って話しかける。

「どうも緊張感がないと言うか、こんな騒がしいパーティですみませんね」

「いえいえ、変に殺伐としているより良いですよ。ウチもうるさいですし」

 イタヤは軽く頭を下げて返事をする。アシノは続けて話した。

「私のこと、あまりいい噂は聞いていなかったでしょう」

「うーん、まぁ、えぇ。でも事情は分かりましたから。能力が全て奪われたら……。俺も荒れると思います」

「そうですか……」

「それに、噂なんてアテになりませんよ。良いパーティじゃないですか。アシノさんも皆さんも」

 ハッハッハと笑ってイタヤが言うと、アシノも笑う。

「えぇ、まだ実力は不足していますが、気の良い連中です」

 話をしているとルーも近づいてきた。

「ねぇねぇ、何の話?」

「お前には関係ない話」

 プイッとそっぽを向いてアシノは適当にはぐらかした。

「えー、何かアシノ冷たくない!? それよりさ、気になった事があるんだけど」

「気になった事、何だ?」
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登場人物紹介

名前:ムツヤ・バックカントリー


 裏ダンジョンを遊び場にする主人公、ちょっと頭が残念。

名前:モモ


 オークの女の子

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