生と死と 3
文字数 896文字
季節は冬になった。ムツヤ達は宿場町で暖を取る。外で吐く息は白く、そして雪が降ってきた。
「うわー!! 雪が降ってますよー!!!」
ムツヤは雪を見てテンションが上がっている。
「ムツヤさんが住んでいる所では雪が降らなかったんですか?」
ユモトが聞くとムツヤは答えた。
「降らなかったでずねー。塔にも雪の部屋はあったんですけど、吹雪? って奴で寒くて嫌でじだ!!」
「うぅ……、私は嫌よ……。寒いってのは死の季節よ!!」
ルーは毛布を被ってブルブル震えながら紅茶を飲んでいる。アシノは体を温めるためにウィスキーを飲んだ。
「黎明の呼び手の連中は各地で小規模な騒ぎを起こしているらしいが、捕まえても誘拐事件についての足取りは掴めないそうだ」
勇者の会議が終わると、アシノは言った。
「ですが、私は恐らく裏の道具が関わっていると思いますね」
モモが言うとアシノは頷く。
「あぁ、私もそう思う。そして、何かしらの目的があって計画的にやっているんだろうな」
「計画的……、ですか」
ユモトはポツリと言葉を出す。
「裏の道具を回収していれば必ず答えに辿り着くはずだ。今は出来ることを地道にやるしか無い」
「えぇ、そうですね」
モモは相槌を打ち、アシノは酒を飲む。
「もー寒くて嫌ぁ……。ムツヤっちあっためて!!」
毛布をガバッと広げてルーはムツヤを中に入れてくっついた。
「やーん、ムツヤっち結構あったかーい!!」
少し冷たいが、柔らかい感触を味わうムツヤは鼻の下が伸びている。
「やめろ、ばか」
アシノがワインボトルのフタをパァンと飛ばしてルーの額に直撃させた。いつものお決まりの流れだ。
「もるじぇ!!」
奇声を発してルーは倒れる。
「そんな事より、次の裏の道具の反応は山奥だ。今のうち休んでおけ」
「やー、冬山なんて登ったら死んじゃうわよ!! 春になるまで待ちましょう!?」
ルーの言い分も一理ある。冬の山は登山家でも危険だ。
「山つっても標高は低い。それに頂上まで登るわけじゃないし、大雪が降ってるわけでもない」
「わ、私はこの宿で紅茶を飲んで待ってるわ!!」
「ダメだ」
「うえー!!!」
こうして雪が降る中、裏の道具探しが決まった。
「うわー!! 雪が降ってますよー!!!」
ムツヤは雪を見てテンションが上がっている。
「ムツヤさんが住んでいる所では雪が降らなかったんですか?」
ユモトが聞くとムツヤは答えた。
「降らなかったでずねー。塔にも雪の部屋はあったんですけど、吹雪? って奴で寒くて嫌でじだ!!」
「うぅ……、私は嫌よ……。寒いってのは死の季節よ!!」
ルーは毛布を被ってブルブル震えながら紅茶を飲んでいる。アシノは体を温めるためにウィスキーを飲んだ。
「黎明の呼び手の連中は各地で小規模な騒ぎを起こしているらしいが、捕まえても誘拐事件についての足取りは掴めないそうだ」
勇者の会議が終わると、アシノは言った。
「ですが、私は恐らく裏の道具が関わっていると思いますね」
モモが言うとアシノは頷く。
「あぁ、私もそう思う。そして、何かしらの目的があって計画的にやっているんだろうな」
「計画的……、ですか」
ユモトはポツリと言葉を出す。
「裏の道具を回収していれば必ず答えに辿り着くはずだ。今は出来ることを地道にやるしか無い」
「えぇ、そうですね」
モモは相槌を打ち、アシノは酒を飲む。
「もー寒くて嫌ぁ……。ムツヤっちあっためて!!」
毛布をガバッと広げてルーはムツヤを中に入れてくっついた。
「やーん、ムツヤっち結構あったかーい!!」
少し冷たいが、柔らかい感触を味わうムツヤは鼻の下が伸びている。
「やめろ、ばか」
アシノがワインボトルのフタをパァンと飛ばしてルーの額に直撃させた。いつものお決まりの流れだ。
「もるじぇ!!」
奇声を発してルーは倒れる。
「そんな事より、次の裏の道具の反応は山奥だ。今のうち休んでおけ」
「やー、冬山なんて登ったら死んじゃうわよ!! 春になるまで待ちましょう!?」
ルーの言い分も一理ある。冬の山は登山家でも危険だ。
「山つっても標高は低い。それに頂上まで登るわけじゃないし、大雪が降ってるわけでもない」
「わ、私はこの宿で紅茶を飲んで待ってるわ!!」
「ダメだ」
「うえー!!!」
こうして雪が降る中、裏の道具探しが決まった。