災厄の壺 9
文字数 1,276文字
両腕をそのまま斬りかかる分身へと横に伸ばす。すると、ムツヤの手から衝撃波が出て分身を吹き飛ばした。
遠くから手裏剣とクナイが飛んでくる。ムツヤは飛び退き、地面を転がり、逆立ちのようになり、片手だけの力で空へ跳んだ。
ウートゴはしめたと思い空中で身動きが取れないムツヤの軌道を読んで手裏剣を投げた。
しかし、それはムツヤの罠だった。月明かりに反射したそれを見てムツヤは空中に魔法の壁を作り、それを蹴る。
手裏剣はムツヤを追尾するが、ウートゴの元に飛びながら剣で弾き飛ばす。
ムツヤは片手に力を込めてウートゴを思い切り殴り飛ばそうとした。
「だからお前は甘いんだ」
殴り飛ばしたのは分身だった、それと同時にムツヤの後ろに本体が現れ、刀をムツヤの背中に突き刺した。
――
――――
――――――――
ムツヤと一緒に行動していたヨーリィは何をしていたのかと言うと、キエーウのメンバーに囲まれていた。
ナイフと木の杭を構えて応戦の意思を示す。ヨーリィだけでない、他の仲間たちも同じ状況だ。
アシノ達は皆行動を共にしていたが、主戦力であるはずのヨーリィとはぐれて厳しい状況である。
「こんな奴ら、私の精霊で倒してあげるわ」
ルーが精霊を召喚してキエーウのメンバーに牽制をする。
モモは剣と盾を構えて、ユモトも杖を強く握りしめた。
アシノは馬車の上に乗ってビンのフタをそこら中に飛ばす。
「かかれー!!!」
その声と同時にキエーウ側が攻め込んでくる。ルーの精霊は強く、何人かは既に動けないように痛めつけていた。
弓兵がアシノを狙い始め、馬車から飛び降りた。
その瞬間、膝に矢を受けてしまい、アシノはゴロンと地面に寝転んでしまう。
「っぐ、ちくしょう!」
膝から矢を引き抜いて傷の治る薬を飲んだ。みるみる内に傷は塞がったが、無駄遣いは出来ない。
ユモトが魔法の防御壁を張り、皆その中へと隠れた。
「え、なんか私狙われてない?」
「そりゃ召喚術師本体を狙うのは当然だろ」
ルーがギャーギャー騒ぎながら逃げ回っていた。アシノは追いかける人間に2、3発ビンのフタを当てたが、急所でない限り敵を鎮めるのは難しい。
モモがその中へ割って入り、剣を構えた。
ジリジリと寄ってくる2人向かってこちらから走り始める。
姿勢を低く飛び出して、1人を下から袈裟斬りにし、唖然としているもう1人の腹に蹴りを入れて倒す。
「バインド!!!」
すかさずユモトが拘束魔法をして2人を縛り上げた。
(モモもユモトも確実に強くなっている。それに連携も上手い)
アシノがそんな事を思っている間にも、敵の数は精霊の攻撃によって減っていく。ルーはこれでも上級の冒険者だったのだ。
「ギャー!!! 死ぬうううう!!!」
騒いでうるさい事以外はだが……
「あらぁん、やだわん、こんなになっちゃって」
聞き覚えのあるオカマの声を聞いてアシノはそちらに目線を向ける。
「お前はキエーウのオカマ!!!」
「失礼しちゃうわ!! ウトナちゃんよ!!」
挨拶代わりに精神を混乱させる杖からビームを発射させ、アシノ達はそれぞれ隠れてやり過ごした。
遠くから手裏剣とクナイが飛んでくる。ムツヤは飛び退き、地面を転がり、逆立ちのようになり、片手だけの力で空へ跳んだ。
ウートゴはしめたと思い空中で身動きが取れないムツヤの軌道を読んで手裏剣を投げた。
しかし、それはムツヤの罠だった。月明かりに反射したそれを見てムツヤは空中に魔法の壁を作り、それを蹴る。
手裏剣はムツヤを追尾するが、ウートゴの元に飛びながら剣で弾き飛ばす。
ムツヤは片手に力を込めてウートゴを思い切り殴り飛ばそうとした。
「だからお前は甘いんだ」
殴り飛ばしたのは分身だった、それと同時にムツヤの後ろに本体が現れ、刀をムツヤの背中に突き刺した。
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ムツヤと一緒に行動していたヨーリィは何をしていたのかと言うと、キエーウのメンバーに囲まれていた。
ナイフと木の杭を構えて応戦の意思を示す。ヨーリィだけでない、他の仲間たちも同じ状況だ。
アシノ達は皆行動を共にしていたが、主戦力であるはずのヨーリィとはぐれて厳しい状況である。
「こんな奴ら、私の精霊で倒してあげるわ」
ルーが精霊を召喚してキエーウのメンバーに牽制をする。
モモは剣と盾を構えて、ユモトも杖を強く握りしめた。
アシノは馬車の上に乗ってビンのフタをそこら中に飛ばす。
「かかれー!!!」
その声と同時にキエーウ側が攻め込んでくる。ルーの精霊は強く、何人かは既に動けないように痛めつけていた。
弓兵がアシノを狙い始め、馬車から飛び降りた。
その瞬間、膝に矢を受けてしまい、アシノはゴロンと地面に寝転んでしまう。
「っぐ、ちくしょう!」
膝から矢を引き抜いて傷の治る薬を飲んだ。みるみる内に傷は塞がったが、無駄遣いは出来ない。
ユモトが魔法の防御壁を張り、皆その中へと隠れた。
「え、なんか私狙われてない?」
「そりゃ召喚術師本体を狙うのは当然だろ」
ルーがギャーギャー騒ぎながら逃げ回っていた。アシノは追いかける人間に2、3発ビンのフタを当てたが、急所でない限り敵を鎮めるのは難しい。
モモがその中へ割って入り、剣を構えた。
ジリジリと寄ってくる2人向かってこちらから走り始める。
姿勢を低く飛び出して、1人を下から袈裟斬りにし、唖然としているもう1人の腹に蹴りを入れて倒す。
「バインド!!!」
すかさずユモトが拘束魔法をして2人を縛り上げた。
(モモもユモトも確実に強くなっている。それに連携も上手い)
アシノがそんな事を思っている間にも、敵の数は精霊の攻撃によって減っていく。ルーはこれでも上級の冒険者だったのだ。
「ギャー!!! 死ぬうううう!!!」
騒いでうるさい事以外はだが……
「あらぁん、やだわん、こんなになっちゃって」
聞き覚えのあるオカマの声を聞いてアシノはそちらに目線を向ける。
「お前はキエーウのオカマ!!!」
「失礼しちゃうわ!! ウトナちゃんよ!!」
挨拶代わりに精神を混乱させる杖からビームを発射させ、アシノ達はそれぞれ隠れてやり過ごした。