カバン奪還作戦 2
文字数 928文字
「ありがとうございます! ありがとうございます!」
宿屋の女将は泣きながら礼を言う、他のエルフは魔法の見事さに舌を巻いていた。
「このような回復魔法を…… あなた方はいったい……?」
「私はアシノ・イオノンと言います」
「アシノ……!? 勇者アシノ様ですか!?」
「えぇ、まぁ」
少し恥ずかしげにアシノは答える。だがゆっくりしている時間はない。
「私達はキエーウを追います。あなた方は治安維持部隊の本部へ緊急の信号を送って下さい」
「わっ、わかりました!」
立ち上がってアシノは言う。
「時間との勝負だな、急ぐぞ!」
仲間達はそれぞれ返事をした。まだカバンは探知盤に映る距離にある。
「アシノさんすみません!」
「何だムツヤ!」
「服を着てきても良いですか?」
そう言えばムツヤはまだタオル1枚腰に巻いただけだった。
「あぁ、そうだったな……」
ムツヤの着替えを待つ間にアシノはギルスに連絡を入れることにした。周りに人が居ないことを確認し、長距離でも会話ができる連絡石に魔力を込める。
「こちらギルス、何かあったか?」
「あぁ、最悪なことが起きた。カバンをキエーウに奪われた」
「なんだって!?」
アシノはギルスにさっき起きた出来事を手短に話す。
「わかった、ギルドマスターにも伝えておく。探知盤の反応も監視をして何かあったら報告をする」
「頼んだ」
ちょうど会話が終わる頃ムツヤがやってきた。
「ムツヤ、お前は俊足の魔法を使ってとにかくカバンを追いかけろ。途中邪魔があっても無視しろ、私達は後から付いていく」
「わがりまじた!」
そう言うとムツヤは風のように走り去っていく。
エルフ達はさすがは勇者アシノの仲間だなと思った。
「それじゃ私達も急ぐぞ!」
みんな返事をし、走ってムツヤの後を追いかける。
一方その頃、先行して走るムツヤの前に仮面を付けた男が現れた。
「おっと、ここは通さな」
言い終わる前にムツヤは男の横を通り過ぎていった。
そしてギルスからアシノへ連絡が入る。
「探知盤の裏の道具の反応が2つに増えた。1つはカバンだと思うが、もう1つは裏の道具を何か取り出したみたいだぞ。もうすぐかち合う。注意しろ!」
「わかった」
アシノ達は武器を構えながら走る。すると突然、強い風が吹き荒れた。
宿屋の女将は泣きながら礼を言う、他のエルフは魔法の見事さに舌を巻いていた。
「このような回復魔法を…… あなた方はいったい……?」
「私はアシノ・イオノンと言います」
「アシノ……!? 勇者アシノ様ですか!?」
「えぇ、まぁ」
少し恥ずかしげにアシノは答える。だがゆっくりしている時間はない。
「私達はキエーウを追います。あなた方は治安維持部隊の本部へ緊急の信号を送って下さい」
「わっ、わかりました!」
立ち上がってアシノは言う。
「時間との勝負だな、急ぐぞ!」
仲間達はそれぞれ返事をした。まだカバンは探知盤に映る距離にある。
「アシノさんすみません!」
「何だムツヤ!」
「服を着てきても良いですか?」
そう言えばムツヤはまだタオル1枚腰に巻いただけだった。
「あぁ、そうだったな……」
ムツヤの着替えを待つ間にアシノはギルスに連絡を入れることにした。周りに人が居ないことを確認し、長距離でも会話ができる連絡石に魔力を込める。
「こちらギルス、何かあったか?」
「あぁ、最悪なことが起きた。カバンをキエーウに奪われた」
「なんだって!?」
アシノはギルスにさっき起きた出来事を手短に話す。
「わかった、ギルドマスターにも伝えておく。探知盤の反応も監視をして何かあったら報告をする」
「頼んだ」
ちょうど会話が終わる頃ムツヤがやってきた。
「ムツヤ、お前は俊足の魔法を使ってとにかくカバンを追いかけろ。途中邪魔があっても無視しろ、私達は後から付いていく」
「わがりまじた!」
そう言うとムツヤは風のように走り去っていく。
エルフ達はさすがは勇者アシノの仲間だなと思った。
「それじゃ私達も急ぐぞ!」
みんな返事をし、走ってムツヤの後を追いかける。
一方その頃、先行して走るムツヤの前に仮面を付けた男が現れた。
「おっと、ここは通さな」
言い終わる前にムツヤは男の横を通り過ぎていった。
そしてギルスからアシノへ連絡が入る。
「探知盤の裏の道具の反応が2つに増えた。1つはカバンだと思うが、もう1つは裏の道具を何か取り出したみたいだぞ。もうすぐかち合う。注意しろ!」
「わかった」
アシノ達は武器を構えながら走る。すると突然、強い風が吹き荒れた。