翼竜討伐 3
文字数 1,485文字
まだ空が暗い時間だというのにモモは目が覚めた。アシノとルーを起こさないようにこっそりとテントから出て空を見上げる。
標高が高い山の上だからだろうか、満天の星空はいつもより綺麗で幻想的だった。
ふと何かの気配がして後ろを振り返る。
するとテントからにゅっとムツヤが出てきた。
「誰か人が動く気配がしたんですが、モモさんでしたか」
モモはムツヤを起こしてしまったことよりも、流石だなという感情が上回ってしまい、少しくすりと笑ってしまう。
「起こしてしまって申し訳ありません、ムツヤ殿」
ムツヤは歩いてモモの隣に来る。そして誰に言われるでもなく空を眺めた。
「今日は星が綺麗でずね」
「えぇ」
そしてポツリとモモは話し始める。
「ムツヤ殿と一緒に旅をした日にちはそこまで長くないはずなのに、何だか不思議と長い間一緒に居る気がしています」
「俺もですモモさん」
二人は目を合わせない、座り込んで夜空を見上げながら話しをしていた。
「二人で始まった旅なのに、今ではこうして沢山の仲間が居て」
そこでモモは言葉に詰まってしまう、最近思っていた感情が溢れそうになり、抑えようとするが、抑えきれずに聞いてしまう。
「私は、私はムツヤ殿の旅に必要でしょうか? お役に立っていますか? 戦いが強いわけでも魔法が使えるわけでも…… 知識や技術も無い私が……」
思わず言葉と一緒に涙が溢れそうになる。
最近感じていた自分の無力感と役に立てない情けなさをついにモモはムツヤへ話してしまった。
「何言ってるんですかモモさん、モモさんが居ない旅なんて考えられないです」
そう言ってムツヤはモモの方を見て笑顔を作る。そしてふと思い出したように言った。
「あ、もしかして街まで案内するっていう約束だったから…… 旅するの嫌になっちゃいました?」
そう言えばそういう約束だったなとモモも思い出す。
そして、慌てて首を横に振る。
「い、いえ、そういうわけではありません。ただ、私がこれ以上一緒に居ても邪魔になってしまうのではないかと思って……」
「邪魔だなんて思いませんよ、モモさんとはずっとずーっと一緒に旅をして欲しいです」
ムツヤの素直な言葉に思わずモモは夜空を見上げた。
何故この人は恥ずかしい言葉をサラリと言うのだろうと。
「そうですね、私も、ずっとムツヤ殿のお側にいたいと思いますよ」
言って自分で恥ずかしくなった。それと同時に流れ星が1つ見える。
「今、見えましたか? 流れ星。流れ星が消える前に3回お願い事を言うと叶うらしいですよ」
「そうなんですか!?」
ムツヤは驚いた声を上げた、そんなムツヤを見てモモは目を細めてクスクスと笑う。
「次見えたらお願い事をしてテントに戻りましょうか、明日も早いですし」
モモが言うとムツヤは返事をし、真剣になって夜空を見上げた。
しばらくすると、また一筋の光が夜空に線を描く。
「ハーレムを作れますように! ハーレムを作れますように! ハーレムを作れますように!!」
雰囲気がぶち壊しである。そう言えばムツヤの夢はそうだったなとモモは思った。
「ちゃんと言えまじだよモモさん!!」
笑顔でムツヤはモモを見るが、彼女はそっぽを向いている。
「えぇ、それは良かったですね」
ムツヤは不思議そうな顔をしていたが、そうだとモモにたずねてみる。
「モモさんは何かお願い事をしましたか?」
「内緒です」
そしてモモは立ち上がるとムツヤの方を見た。
「テントに戻りましょう。休める時に休んでおかないといけません」
「そうですね」
モモの態度が急に変わったことをムツヤは不思議に思いながら、テントの中でまた眠りにつく。
標高が高い山の上だからだろうか、満天の星空はいつもより綺麗で幻想的だった。
ふと何かの気配がして後ろを振り返る。
するとテントからにゅっとムツヤが出てきた。
「誰か人が動く気配がしたんですが、モモさんでしたか」
モモはムツヤを起こしてしまったことよりも、流石だなという感情が上回ってしまい、少しくすりと笑ってしまう。
「起こしてしまって申し訳ありません、ムツヤ殿」
ムツヤは歩いてモモの隣に来る。そして誰に言われるでもなく空を眺めた。
「今日は星が綺麗でずね」
「えぇ」
そしてポツリとモモは話し始める。
「ムツヤ殿と一緒に旅をした日にちはそこまで長くないはずなのに、何だか不思議と長い間一緒に居る気がしています」
「俺もですモモさん」
二人は目を合わせない、座り込んで夜空を見上げながら話しをしていた。
「二人で始まった旅なのに、今ではこうして沢山の仲間が居て」
そこでモモは言葉に詰まってしまう、最近思っていた感情が溢れそうになり、抑えようとするが、抑えきれずに聞いてしまう。
「私は、私はムツヤ殿の旅に必要でしょうか? お役に立っていますか? 戦いが強いわけでも魔法が使えるわけでも…… 知識や技術も無い私が……」
思わず言葉と一緒に涙が溢れそうになる。
最近感じていた自分の無力感と役に立てない情けなさをついにモモはムツヤへ話してしまった。
「何言ってるんですかモモさん、モモさんが居ない旅なんて考えられないです」
そう言ってムツヤはモモの方を見て笑顔を作る。そしてふと思い出したように言った。
「あ、もしかして街まで案内するっていう約束だったから…… 旅するの嫌になっちゃいました?」
そう言えばそういう約束だったなとモモも思い出す。
そして、慌てて首を横に振る。
「い、いえ、そういうわけではありません。ただ、私がこれ以上一緒に居ても邪魔になってしまうのではないかと思って……」
「邪魔だなんて思いませんよ、モモさんとはずっとずーっと一緒に旅をして欲しいです」
ムツヤの素直な言葉に思わずモモは夜空を見上げた。
何故この人は恥ずかしい言葉をサラリと言うのだろうと。
「そうですね、私も、ずっとムツヤ殿のお側にいたいと思いますよ」
言って自分で恥ずかしくなった。それと同時に流れ星が1つ見える。
「今、見えましたか? 流れ星。流れ星が消える前に3回お願い事を言うと叶うらしいですよ」
「そうなんですか!?」
ムツヤは驚いた声を上げた、そんなムツヤを見てモモは目を細めてクスクスと笑う。
「次見えたらお願い事をしてテントに戻りましょうか、明日も早いですし」
モモが言うとムツヤは返事をし、真剣になって夜空を見上げた。
しばらくすると、また一筋の光が夜空に線を描く。
「ハーレムを作れますように! ハーレムを作れますように! ハーレムを作れますように!!」
雰囲気がぶち壊しである。そう言えばムツヤの夢はそうだったなとモモは思った。
「ちゃんと言えまじだよモモさん!!」
笑顔でムツヤはモモを見るが、彼女はそっぽを向いている。
「えぇ、それは良かったですね」
ムツヤは不思議そうな顔をしていたが、そうだとモモにたずねてみる。
「モモさんは何かお願い事をしましたか?」
「内緒です」
そしてモモは立ち上がるとムツヤの方を見た。
「テントに戻りましょう。休める時に休んでおかないといけません」
「そうですね」
モモの態度が急に変わったことをムツヤは不思議に思いながら、テントの中でまた眠りにつく。