魔人と少女 5
文字数 533文字
ミシロは強く剣を握り、まっすぐに城主を見据えた。
「よせ、やめろ!!」
「うわあああああ」
走って目を瞑り、剣を振り下ろす。
何かに当たる強い抵抗を感じた後はすっと剣は下りていった。
「ぐがあああああああ!!!」
城主の声にならない叫び、太い動脈を切ったのか血が吹き出していた。もう助からないだろう。
「1分過ぎちゃったけど、おまけしてあげる」
ラメルがくすっと笑って言った。
「キミの勝ちだよ。キミのことは見逃してあげる。今は、ね」
崩れ落ちて呆然としているミシロの頭から言葉が降りかかる。
「私は……、私は……」
「何? あぁ、そうか。キミは死にたいんだったっけ」
そうだ、自分には買える場所も未来も無い。こんな人生ここで終わりにしたかった。
「私はどうすれば……」
ミシロはまた泣き始める。面倒くさそうにラメルはそれを見ていた。
「じゃあ私の部下になってよ」
ハッと前を向く。
「私ね、この世界をメチャクチャにしたいの。手伝ってくれない?」
「世界をメチャクチャに……?」
その言葉を口に出した瞬間、不思議と自分の中に高揚感が溢れた。
理不尽で大嫌いなこの世界。メチャクチャにして壊したい……、壊したい!!!
「したいです。したいです!! メチャクチャに!!!」
「そう、わかったわ」
「よせ、やめろ!!」
「うわあああああ」
走って目を瞑り、剣を振り下ろす。
何かに当たる強い抵抗を感じた後はすっと剣は下りていった。
「ぐがあああああああ!!!」
城主の声にならない叫び、太い動脈を切ったのか血が吹き出していた。もう助からないだろう。
「1分過ぎちゃったけど、おまけしてあげる」
ラメルがくすっと笑って言った。
「キミの勝ちだよ。キミのことは見逃してあげる。今は、ね」
崩れ落ちて呆然としているミシロの頭から言葉が降りかかる。
「私は……、私は……」
「何? あぁ、そうか。キミは死にたいんだったっけ」
そうだ、自分には買える場所も未来も無い。こんな人生ここで終わりにしたかった。
「私はどうすれば……」
ミシロはまた泣き始める。面倒くさそうにラメルはそれを見ていた。
「じゃあ私の部下になってよ」
ハッと前を向く。
「私ね、この世界をメチャクチャにしたいの。手伝ってくれない?」
「世界をメチャクチャに……?」
その言葉を口に出した瞬間、不思議と自分の中に高揚感が溢れた。
理不尽で大嫌いなこの世界。メチャクチャにして壊したい……、壊したい!!!
「したいです。したいです!! メチャクチャに!!!」
「そう、わかったわ」