40日間 3
文字数 838文字
「私達の仲間、リースが戦死しました。その遺体をこの村の墓地に葬って頂きたいのですが」
モモの言葉を聞いて村長は悲しそうな表情をして言う。
「なんと…… お悔やみを申し上げます。勇者様の御一行でしたら村を上げて盛大に弔わせて頂きます」
このまま黙っていればリースは自分たちの仲間として丁寧に供養されるだろうが、モモは言いにくいことを言わずにはいられなかった。
「リースは…… リースは、元キエーウのメンバーでした」
それを聞いた村長は目を丸くする。
「キエーウの……? それはどういった事でしょうか?」
「リースは亜人…… オークに両親を殺された恨みからキエーウに入りました。しかし、和解することができ、共に人間と亜人が生きる未来のために生きると誓ってくれたのです」
続けてモモは話し続けた。
「今回のキエーウの支部を壊滅できたのも、リースの案内があってこそでした。短い間でしたがリースは仲間でした、どうかお願いします」
モモが頭を下げると重い空気が場を支配する。誰もが村長の言葉を待っていた。
「そういう事でしたら、わかりました」
思わず頭を上げてモモは村長を見る。
「リースさんはこの村で永久にご供養させて頂きます」
「ありがとうございます!」
モモは思わず目から涙が溢れていた。
アシノが治安維持部隊から帰還するとムツヤ達と合流した。リースの件を告げると「そうか」と短く返す。
今日はまたカノイの宿にお世話になり、明日リースの葬儀を行うことになった。
そして、アシノの話によると、治安維持部隊は今からキエーウの支部である枯れたダンジョンへ向かうらしい。
「とりあえず、今日は皆休むぞ」
焦りを隠しきれないアシノはそれだけ言って風呂へ行ってしまった。
「ごめんね。多分サズァン様の言っていたことでアシノはカリカリしてるみたい」
だがそれは皆同じであった。ムツヤは自分の道具のせいで亜人が危ないことに悩んでいるし、当事者のモモも気が気でない。
それぞれが考え事をして、うまく眠れない夜を過ごした。
モモの言葉を聞いて村長は悲しそうな表情をして言う。
「なんと…… お悔やみを申し上げます。勇者様の御一行でしたら村を上げて盛大に弔わせて頂きます」
このまま黙っていればリースは自分たちの仲間として丁寧に供養されるだろうが、モモは言いにくいことを言わずにはいられなかった。
「リースは…… リースは、元キエーウのメンバーでした」
それを聞いた村長は目を丸くする。
「キエーウの……? それはどういった事でしょうか?」
「リースは亜人…… オークに両親を殺された恨みからキエーウに入りました。しかし、和解することができ、共に人間と亜人が生きる未来のために生きると誓ってくれたのです」
続けてモモは話し続けた。
「今回のキエーウの支部を壊滅できたのも、リースの案内があってこそでした。短い間でしたがリースは仲間でした、どうかお願いします」
モモが頭を下げると重い空気が場を支配する。誰もが村長の言葉を待っていた。
「そういう事でしたら、わかりました」
思わず頭を上げてモモは村長を見る。
「リースさんはこの村で永久にご供養させて頂きます」
「ありがとうございます!」
モモは思わず目から涙が溢れていた。
アシノが治安維持部隊から帰還するとムツヤ達と合流した。リースの件を告げると「そうか」と短く返す。
今日はまたカノイの宿にお世話になり、明日リースの葬儀を行うことになった。
そして、アシノの話によると、治安維持部隊は今からキエーウの支部である枯れたダンジョンへ向かうらしい。
「とりあえず、今日は皆休むぞ」
焦りを隠しきれないアシノはそれだけ言って風呂へ行ってしまった。
「ごめんね。多分サズァン様の言っていたことでアシノはカリカリしてるみたい」
だがそれは皆同じであった。ムツヤは自分の道具のせいで亜人が危ないことに悩んでいるし、当事者のモモも気が気でない。
それぞれが考え事をして、うまく眠れない夜を過ごした。