キエーウ強襲戦 6
文字数 1,084文字
(考えろ、冷静に考えろ)
アシノはこの状況をどうにかする事をずっと考えた。考えることしか自分には出来ない。
(今まで、裏の道具には何かしら弱点があった。裏の強力な力には何かしらの代償があった……)
精霊を出し続けているルーは体の負担が大きいらしく疲弊していた。
そして、男を見ると、気付いたことがある。
少しだけ動きが鈍ってきていた。
(まずいじゃんな、もう体にガタが来やがった)
アシノの予想は当たっていた。男は裏の道具である薬で身体能力を強化していたが、体がそれについて行けなくなってきている。
そしてルーに向かって一直線に走っていった。
(まずはこのうぜぇ精霊を召喚してる女じゃんな!!!)
ヨーリィが庇おうとするが間に合わない。まずいとルーは防御壁を張ろうとしたがどう考えても間に合わないと悟ってしまう。
やられる。
結果としてルーが切り裂かれることはなかった。何故なら前にモモが盾を構えて立っていたからだ。
しかし、無力化の盾で防げたのは鎌の柄の部分で、刃はモモの体に食い込んでいる。
「モモちゃん!!!」
「絶対に……」
モモは荒い息をしながら叫んだ。
「もう絶対に、仲間を傷つけさせやしない!!!!」
「うぜぇじゃんよ!! やっぱクソオークから殺してやるじゃんな!!!」
男は乱暴に鎌を引き抜こうとしたが、モモが右腕でガッチリと柄を握りしめていて引き抜くのに手間取ってしまった。
腕は体を中心に内側へ引き込む力は強いが、外へ開く力はそれよりも弱い。それに、男の体は疲弊していたのだ。
そして、追いかけてきたヨーリィが飛びかかり、男の首を斬ろうとしている。避けるためにはもはや鎌を手放すしか無いと思われたが。
「舐めんな!!」
男は鎌の柄を両手で握ったまま下に滑り込んでヨーリィをかわすと、そのままの勢いで鎌をモモから引き抜いた。
「ぐうぅ」
モモは痛みに声を出す。素早く傷口に回復薬をかけると右手で剣を抜いて構える。
「あーもううぜぇうぜぇうぜぇじゃんな!!!」
男はモモをめちゃくちゃに鎌で斬りつけた。
無力化の盾を構えているので切り裂かれることは無いが、鎌の先端10センチメートルは容赦なくモモの体に突き刺さった。
ヨーリィは男の妨害をするために宙を舞い、鎌をかわし、何度も男に飛びかかるも、蹴られ殴られ吹き飛ばされてしまう。
そして男はニヤリと笑い、しゃがむとモモの足元に鎌を走らせた。
しまったと思う前に激痛を感じてモモは叫んだ。左足首が完全に切断されてしまったのだ。
「油断しやがったな、とどめだ、死ね!!!」
男は思い切り鎌を振り上げてモモへトドメの一撃を入れる。
アシノはこの状況をどうにかする事をずっと考えた。考えることしか自分には出来ない。
(今まで、裏の道具には何かしら弱点があった。裏の強力な力には何かしらの代償があった……)
精霊を出し続けているルーは体の負担が大きいらしく疲弊していた。
そして、男を見ると、気付いたことがある。
少しだけ動きが鈍ってきていた。
(まずいじゃんな、もう体にガタが来やがった)
アシノの予想は当たっていた。男は裏の道具である薬で身体能力を強化していたが、体がそれについて行けなくなってきている。
そしてルーに向かって一直線に走っていった。
(まずはこのうぜぇ精霊を召喚してる女じゃんな!!!)
ヨーリィが庇おうとするが間に合わない。まずいとルーは防御壁を張ろうとしたがどう考えても間に合わないと悟ってしまう。
やられる。
結果としてルーが切り裂かれることはなかった。何故なら前にモモが盾を構えて立っていたからだ。
しかし、無力化の盾で防げたのは鎌の柄の部分で、刃はモモの体に食い込んでいる。
「モモちゃん!!!」
「絶対に……」
モモは荒い息をしながら叫んだ。
「もう絶対に、仲間を傷つけさせやしない!!!!」
「うぜぇじゃんよ!! やっぱクソオークから殺してやるじゃんな!!!」
男は乱暴に鎌を引き抜こうとしたが、モモが右腕でガッチリと柄を握りしめていて引き抜くのに手間取ってしまった。
腕は体を中心に内側へ引き込む力は強いが、外へ開く力はそれよりも弱い。それに、男の体は疲弊していたのだ。
そして、追いかけてきたヨーリィが飛びかかり、男の首を斬ろうとしている。避けるためにはもはや鎌を手放すしか無いと思われたが。
「舐めんな!!」
男は鎌の柄を両手で握ったまま下に滑り込んでヨーリィをかわすと、そのままの勢いで鎌をモモから引き抜いた。
「ぐうぅ」
モモは痛みに声を出す。素早く傷口に回復薬をかけると右手で剣を抜いて構える。
「あーもううぜぇうぜぇうぜぇじゃんな!!!」
男はモモをめちゃくちゃに鎌で斬りつけた。
無力化の盾を構えているので切り裂かれることは無いが、鎌の先端10センチメートルは容赦なくモモの体に突き刺さった。
ヨーリィは男の妨害をするために宙を舞い、鎌をかわし、何度も男に飛びかかるも、蹴られ殴られ吹き飛ばされてしまう。
そして男はニヤリと笑い、しゃがむとモモの足元に鎌を走らせた。
しまったと思う前に激痛を感じてモモは叫んだ。左足首が完全に切断されてしまったのだ。
「油断しやがったな、とどめだ、死ね!!!」
男は思い切り鎌を振り上げてモモへトドメの一撃を入れる。