天変地異 3
文字数 1,329文字
「カミクガ!!」
サツキは落ちていくカミクガを見る。だが、目の前の敵からも目を離せない。
回復薬を飲み、剣を構え直す。敵はサツキよりも確実に数を減らそうとしているようで、カミクガに向かって小石の散弾を打つ。
「させるかっ!!」
走り追いついたクサギが上空に向かって分厚い防御壁を張り、時間稼ぎをした。その隙きにカミクガを回復させ、建物の影に隠れる。
「これじゃ同じことの繰り返しね……」
サツキは覚悟を決める。操られている人間を殺すしか無いと。
そんな時だった。城壁が爆発し、特殊部隊員の足元をふらつかせる。それと同時に矢が飛び、敵の足を射抜く。
「お待たせしました」
元勇者のトチノハ達だ。足を射抜かれた敵達はもがいたかと思うと、動かなくなった。
「心配いりませんよ、急所は外してありますし、体が麻痺するだけです」
「助かりましたよ、トチノハさん」
サツキは剣を持ったまま横目でトチノハを見る。
「アシノさんじゃなくてがっかりしましたか?」
「えぇ、がっかりもがっかりです」
軽口を言い合うと、トチノハの仲間。エルフのキヌが探知盤を見て言った。
「裏の道具の反応がそこら中であるみたいだな。一つずつ潰していくしかないかな」
それを聞いてトチノハは走り出す。
「行きますよ、サツキさん」
「えぇ!!」
その頃、次に街へ着いたのはイタヤ達だった。近い城壁では竜巻が起こり、雷鳴が響く。
「なんじゃこりゃ!?」
「兄さん、城壁の上で裏の道具の反応が!!」
勇者イタヤの妹、サワが探知盤を見て城壁を指差す。
「上等だ、行くよ!!」
イタヤの相棒とも言えるウリハは風魔法で一気に城壁の上へと飛ぶ。
妹の力を借りて、イタヤもその後を追いかけた。
城壁の上へ登ると、杖を持ち、竜巻を見つめていた人間がこちらに視線を移す。
「死んでも恨まないでくれよな!!」
イタヤは聖剣『ロネーゼ』を振るい、光の刃を飛ばす。
だが、敵の間に突如出現した黒い人間にぶち当たると、光の刃は消滅してしまった。
「なんだありゃ!!」
ウリハは剣を構えて全て叩き斬ろうとするも、次から次へ黒い人間が現れだす。
「これじゃキリが無いな……」
そうウリハは呟いて考える。どこかに、この黒い人間を召喚している本体が居るはずだと。
「サワ、裏の道具の反応を見てくれ!!」
「それが、付近に複数あって……」
それを聞いてイタヤも剣を構え、辺りを見渡す。
「近いのから叩くしか無いか」
勇者達が戦っている中、ようやくムツヤ達も街に到着した。
夜だというのに街が明るい。住民たちが明かりを付けているのもあるが、それだけではない。
城壁からマグマが流れているのだ。それらは街を飲み込みながら広がっている。
「な、何よこれ」
ルーは地獄絵図のような王都を見て思わず呟く。
「ムツヤ!! アレを止められるか!?」
アシノはマグマを指差して言う。
「わがりまじだ!!」
魔剣『ジャビガワ』を取り出し、ムツヤはありったけ魔力を込め地面に突き刺した。
地面から洪水のように水が吹き出し、マグマを冷やす。
だが、それだけでは終わらなかった。垂れ流している元凶を叩かなければいけない。
「いけ、ムツヤ!!」
「はい!!」
ムツヤは城壁に飛び乗り、仲間達も階段を駆け上がった。
サツキは落ちていくカミクガを見る。だが、目の前の敵からも目を離せない。
回復薬を飲み、剣を構え直す。敵はサツキよりも確実に数を減らそうとしているようで、カミクガに向かって小石の散弾を打つ。
「させるかっ!!」
走り追いついたクサギが上空に向かって分厚い防御壁を張り、時間稼ぎをした。その隙きにカミクガを回復させ、建物の影に隠れる。
「これじゃ同じことの繰り返しね……」
サツキは覚悟を決める。操られている人間を殺すしか無いと。
そんな時だった。城壁が爆発し、特殊部隊員の足元をふらつかせる。それと同時に矢が飛び、敵の足を射抜く。
「お待たせしました」
元勇者のトチノハ達だ。足を射抜かれた敵達はもがいたかと思うと、動かなくなった。
「心配いりませんよ、急所は外してありますし、体が麻痺するだけです」
「助かりましたよ、トチノハさん」
サツキは剣を持ったまま横目でトチノハを見る。
「アシノさんじゃなくてがっかりしましたか?」
「えぇ、がっかりもがっかりです」
軽口を言い合うと、トチノハの仲間。エルフのキヌが探知盤を見て言った。
「裏の道具の反応がそこら中であるみたいだな。一つずつ潰していくしかないかな」
それを聞いてトチノハは走り出す。
「行きますよ、サツキさん」
「えぇ!!」
その頃、次に街へ着いたのはイタヤ達だった。近い城壁では竜巻が起こり、雷鳴が響く。
「なんじゃこりゃ!?」
「兄さん、城壁の上で裏の道具の反応が!!」
勇者イタヤの妹、サワが探知盤を見て城壁を指差す。
「上等だ、行くよ!!」
イタヤの相棒とも言えるウリハは風魔法で一気に城壁の上へと飛ぶ。
妹の力を借りて、イタヤもその後を追いかけた。
城壁の上へ登ると、杖を持ち、竜巻を見つめていた人間がこちらに視線を移す。
「死んでも恨まないでくれよな!!」
イタヤは聖剣『ロネーゼ』を振るい、光の刃を飛ばす。
だが、敵の間に突如出現した黒い人間にぶち当たると、光の刃は消滅してしまった。
「なんだありゃ!!」
ウリハは剣を構えて全て叩き斬ろうとするも、次から次へ黒い人間が現れだす。
「これじゃキリが無いな……」
そうウリハは呟いて考える。どこかに、この黒い人間を召喚している本体が居るはずだと。
「サワ、裏の道具の反応を見てくれ!!」
「それが、付近に複数あって……」
それを聞いてイタヤも剣を構え、辺りを見渡す。
「近いのから叩くしか無いか」
勇者達が戦っている中、ようやくムツヤ達も街に到着した。
夜だというのに街が明るい。住民たちが明かりを付けているのもあるが、それだけではない。
城壁からマグマが流れているのだ。それらは街を飲み込みながら広がっている。
「な、何よこれ」
ルーは地獄絵図のような王都を見て思わず呟く。
「ムツヤ!! アレを止められるか!?」
アシノはマグマを指差して言う。
「わがりまじだ!!」
魔剣『ジャビガワ』を取り出し、ムツヤはありったけ魔力を込め地面に突き刺した。
地面から洪水のように水が吹き出し、マグマを冷やす。
だが、それだけでは終わらなかった。垂れ流している元凶を叩かなければいけない。
「いけ、ムツヤ!!」
「はい!!」
ムツヤは城壁に飛び乗り、仲間達も階段を駆け上がった。