下剋上 7
文字数 1,045文字
それは日が高く登る昼間のことだった。貴族の私兵が山から来る魔物の大群を見たのは。
「なっ、何だアレは!!」
急いで城に知らせようと引き返すが、首を矢で貫かれてしまい絶命する。
どんどん近づくに連れて、城内も魔物の大群に気付く。
「兵は1人も残さず討ち取れ!!!」
デュラハンが指揮を取り、魔物が押し寄せる。
「じょ、城門を閉めろ!!」
硬い扉が閉ざされるが、空を飛べる鳥の魔物が上空から侵入を始めた。
「打て、打てー!!」
城壁の上では兵たちが矢を放っていたが、上からも下からも現れる魔物達に蹂躙され、殺されていく。
鋭い爪を持つ魔物達は城壁を登り始めていた。ナツヤや開放された鉱夫達は唖然とその光景を見ていることしか出来なかった。
まるで夢の中に居るような、そんな感覚だ。
城内に侵入した少し知能の高い魔物が、城門を開ける。デュラハンが剣をその開かれた門に掲げ。
「進めー!!! 抵抗する者は殺せ!!!」
そう言って突撃した。城が陥落するまで、時間にして二十分も掛からなかった。
もはや、抵抗する者は居なくなり、使用人や貴族の家族しか城には残っていない。
デュラハンが城から馬に乗り飛び出て、ナツヤのもとまでやって来た。
「もはや抵抗する者はおりません。どうぞ城内へ」
魔物の引く車に揺られて坂道を駆け下りる。そこら中にある無惨な死体にナツヤは気分が悪くなった。
城の中へと入る。そこには貴族達が捕らえられていた。
「な、なんなのだ、これは一体なんなのだ!!」
年を一番とっている男がそう喚いていた。フユミトがナツヤに声をかける。
「憎い貴族様だよ。どうする?」
その言葉でナツヤの怒りに火が付いた。
「俺はレイードの鉱脈で働かされていた!!」
貴族はそれを聞いて言葉を返す。
「何だ、反乱か!? だが何故魔物が……」
「死ねえええええええええ!!!!!!」
ナツヤは後ろ手に拘束されている男を殴った、何回も殴って蹴った。この男がこの世の全ての悪に思えた。
「ぐ、やめろ、やめてくれぇ!!」
命乞いをされ、手を止めるナツヤ。フユミトがまた尋ねる。
「この人どうするの?」
「コイツが、こんな奴らが居るから!! 俺みたいなのが居るんだ!!」
「殺すかい?」
殺すかと聞かれ、ナツヤは少し戸惑う。
「た、助けて、助けてください……」
殴った貴族の妻らしき女も必死な顔で言った。
「この人達は、ナツヤが助けてほしいって思った時。助けてくれたかな?」
ナツヤは覚悟を決める。
「デュラハン!! コイツ達を殺してくれ!!!!!!」
「なっ、何だアレは!!」
急いで城に知らせようと引き返すが、首を矢で貫かれてしまい絶命する。
どんどん近づくに連れて、城内も魔物の大群に気付く。
「兵は1人も残さず討ち取れ!!!」
デュラハンが指揮を取り、魔物が押し寄せる。
「じょ、城門を閉めろ!!」
硬い扉が閉ざされるが、空を飛べる鳥の魔物が上空から侵入を始めた。
「打て、打てー!!」
城壁の上では兵たちが矢を放っていたが、上からも下からも現れる魔物達に蹂躙され、殺されていく。
鋭い爪を持つ魔物達は城壁を登り始めていた。ナツヤや開放された鉱夫達は唖然とその光景を見ていることしか出来なかった。
まるで夢の中に居るような、そんな感覚だ。
城内に侵入した少し知能の高い魔物が、城門を開ける。デュラハンが剣をその開かれた門に掲げ。
「進めー!!! 抵抗する者は殺せ!!!」
そう言って突撃した。城が陥落するまで、時間にして二十分も掛からなかった。
もはや、抵抗する者は居なくなり、使用人や貴族の家族しか城には残っていない。
デュラハンが城から馬に乗り飛び出て、ナツヤのもとまでやって来た。
「もはや抵抗する者はおりません。どうぞ城内へ」
魔物の引く車に揺られて坂道を駆け下りる。そこら中にある無惨な死体にナツヤは気分が悪くなった。
城の中へと入る。そこには貴族達が捕らえられていた。
「な、なんなのだ、これは一体なんなのだ!!」
年を一番とっている男がそう喚いていた。フユミトがナツヤに声をかける。
「憎い貴族様だよ。どうする?」
その言葉でナツヤの怒りに火が付いた。
「俺はレイードの鉱脈で働かされていた!!」
貴族はそれを聞いて言葉を返す。
「何だ、反乱か!? だが何故魔物が……」
「死ねえええええええええ!!!!!!」
ナツヤは後ろ手に拘束されている男を殴った、何回も殴って蹴った。この男がこの世の全ての悪に思えた。
「ぐ、やめろ、やめてくれぇ!!」
命乞いをされ、手を止めるナツヤ。フユミトがまた尋ねる。
「この人どうするの?」
「コイツが、こんな奴らが居るから!! 俺みたいなのが居るんだ!!」
「殺すかい?」
殺すかと聞かれ、ナツヤは少し戸惑う。
「た、助けて、助けてください……」
殴った貴族の妻らしき女も必死な顔で言った。
「この人達は、ナツヤが助けてほしいって思った時。助けてくれたかな?」
ナツヤは覚悟を決める。
「デュラハン!! コイツ達を殺してくれ!!!!!!」