蜘蛛と男 1
文字数 876文字
ムツヤ達はまず、スーナの街を北から時計回りに石を埋めていく予定になっている。
調度いい距離に村があるので一行はそこまで向かうことにした。
道中、日が暮れてしまったのでそこで野営をする。
ムツヤの開くと家が出てくる魔術書を使えれば良いのだが、誰に見られるとも分からないので今回も粗末なテントで我慢をした。
「あーあー、こちらギルス」
ムツヤの持っていた裏ダンジョンで取れる長距離用の話せる連絡石が光り、ギルスの声がした。
「はい、ムツヤです」
「よし、ムツヤくん。忘れないように青い石を地面に、なるべく深く埋めておいてくれ」
「わかりました!」
連絡石をモモに預けてムツヤは地面に手を置く。
しばらく待った後に離すと、地面から噴水のように土が噴いて手のひらサイズの深い穴が出来る。
「何その魔法!? 私にも教えて!!」
ルーがその様子を騒いで見ていた。
「後で教えまずよ」
ムツヤはそう言いながら穴に青い石を落とした。
そうとう深いらしく、石の光は見えなくなる。吹き出した土でその穴を埋めて作業は終了だ。
「オッケー、バッチリ探知盤には映ってるよ」
「探知盤を見ないで良いのは助かりますよね」
ユモトが言うと、うんうんとムツヤとルーが頷く。
そして、次の日の昼には目的の村まで着いた。村と言っても冒険者ギルドの支部もあるし、宿屋も道具屋もある大きな村だ。
ムツヤ達はその村の冒険者ギルドへと向かう。
「アサヒの村へようこそ! お客様この村のギルドは初めてですよね?」
入り口に立っていた受付嬢がムツヤやモモを見て話し始めたが、後から入ってきたアシノを見て目を丸くした。
「えっ、まさか、その赤い髪と鎧…… 『赤髪の勇者アシノ』様ですか!?」
「まぁ…… そうだな」
アシノは気まずそうに返事をした。
「ど、どうしましょう。ちょっと支部長に」
「いや、ちょっと寄っただけだから別にそこまでは……」
「そういう訳にはいきません!!」
受付嬢は奥の部屋へと走り去っていく。それを見てルーはニヤニヤと笑う。
「赤髪の勇者様は人気者ねー」
「うるせぇ」
アシノは少し照れながらふてくされていた。
調度いい距離に村があるので一行はそこまで向かうことにした。
道中、日が暮れてしまったのでそこで野営をする。
ムツヤの開くと家が出てくる魔術書を使えれば良いのだが、誰に見られるとも分からないので今回も粗末なテントで我慢をした。
「あーあー、こちらギルス」
ムツヤの持っていた裏ダンジョンで取れる長距離用の話せる連絡石が光り、ギルスの声がした。
「はい、ムツヤです」
「よし、ムツヤくん。忘れないように青い石を地面に、なるべく深く埋めておいてくれ」
「わかりました!」
連絡石をモモに預けてムツヤは地面に手を置く。
しばらく待った後に離すと、地面から噴水のように土が噴いて手のひらサイズの深い穴が出来る。
「何その魔法!? 私にも教えて!!」
ルーがその様子を騒いで見ていた。
「後で教えまずよ」
ムツヤはそう言いながら穴に青い石を落とした。
そうとう深いらしく、石の光は見えなくなる。吹き出した土でその穴を埋めて作業は終了だ。
「オッケー、バッチリ探知盤には映ってるよ」
「探知盤を見ないで良いのは助かりますよね」
ユモトが言うと、うんうんとムツヤとルーが頷く。
そして、次の日の昼には目的の村まで着いた。村と言っても冒険者ギルドの支部もあるし、宿屋も道具屋もある大きな村だ。
ムツヤ達はその村の冒険者ギルドへと向かう。
「アサヒの村へようこそ! お客様この村のギルドは初めてですよね?」
入り口に立っていた受付嬢がムツヤやモモを見て話し始めたが、後から入ってきたアシノを見て目を丸くした。
「えっ、まさか、その赤い髪と鎧…… 『赤髪の勇者アシノ』様ですか!?」
「まぁ…… そうだな」
アシノは気まずそうに返事をした。
「ど、どうしましょう。ちょっと支部長に」
「いや、ちょっと寄っただけだから別にそこまでは……」
「そういう訳にはいきません!!」
受付嬢は奥の部屋へと走り去っていく。それを見てルーはニヤニヤと笑う。
「赤髪の勇者様は人気者ねー」
「うるせぇ」
アシノは少し照れながらふてくされていた。