第267話祐と恵美のいとこ漫才

文字数 1,211文字

私、純子と真由美さんは、祐君と恵美ちゃんの「いとこ漫才」が面白くて仕方がない。
お人形みたいに可愛い祐君と、「ほぼ暴君」に近い恵美ちゃん。
会話をさせると、一歩遅れる祐君と、それに思い切り突っ込む恵美ちゃん。
時に神経質に悩む祐君と、お日様のようにキラキラニコニコしている恵美ちゃん。

・・・で・・・今夜も顏を合わせた瞬間から、早速始まった。(料亭の前で)

恵美ちゃん
「ほらーーー!祐ちゃん、もっとシャキッと歩く!」
「美女を二人も連れている、その配慮がないの?」

祐君
「・・・あ・・・そうだね・・・」
「二人とも、すごくきれい・・・」(祐君は、歯が浮いている?)

恵美ちゃんは、いきなり祐君の前に、突進して来た。(コロコロ転がって来た風)
「ねえ、そこでどうして、恵美ちゃんも可愛いって言えないの?」
(・・・それを言わせたくて、私たちをダシに?)

ところが、祐君は、やはりボケていた。(写真選び疲れかも)
「恵美ちゃん、なんか・・・大きくなった?」(つまり、丸くなったんだけどね・・・)

恵美ちゃんの顏が真っ赤になった。
「あ・の・さ!私だって、18の乙女なの!」
「わ・か・る?」
「微妙な年ごろなの!」

祐君は、アセアセ顔。(それも、面白い)
「ああ、そうだね、誕生日のメールとお菓子も送った記憶あるよ」

そこで真由美さんが質問。
「ねえ、祐君の誕生日は、3月31日」
「恵美ちゃんは?」

恵美ちゃんは、ブン!と胸を張った。(この前より、やや、成長がみられる)
「同じ年の4月7日」

これは、面白かった。

「祐君と恵美ちゃんって、生まれた日が、離れていない」
「ほぼ、同学年」

ドヤ顔恵美ちゃんを制したのは、祐君だった。
「でも、学年は僕が上」
「それだけ、苦労して、人生経験もある」

恵美ちゃんは、祐君のお尻をパチン。
「無理無理、そんな子供顔なのに」
「子供の頃から、なーんにも変わっていない!」(この負けん気の強さには、感心)

祐君は、スルッと話題を切り替えた。
「恵美ちゃん、最近は何のデザートがおすすめなの?」(策略を感じさせる顔だ)

恵美ちゃんは、途端ににっこり。(策略に落ちたかも)
「えーっとね、最近は、クリーたっぷりが好きなの」
「銀座に、クリームたっぷり系のおしゃれカフェが出来てね」
「うん、毎日通っているの」
「一昨日は、特大チョコレートシュークリーム、食べるのに苦労したかな」
「昨日は、たっぷりパンケーキと、上にクリームも超多めで見た目も味もどっしり」
「今日は、特大クリームどら焼き、すごかった」

祐君は、途中から、聞いていない。
店の玄関から顔を出した美智代叔母さんを見ている。

祐君が聞いていないのを、恵美ちゃんが気付いた。
「ほらー・・・聞いていない!」
「いい?私が言ったことを繰り返して言いなさい!」

祐君は、そこでフフンと笑う。(・・・何かタクラミがある感じ)
「お母さんの前で繰り返しても?」

恵美ちゃんは、祐君の唇に人差し指を当てている。(可愛い!この、いとこ二人)
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