第78話祐君と両親との会話!

文字数 1,013文字

・・・しかし・・・

祐君の「それでね」は、私の予想(やましい予想ではありません!)とは、全く違うものだった。

「純子さんのお父様と、お母様にお礼を言いたくて」(え?マジ?)

しかし、断れなかった。(だって、祐君のまん丸お目々が可愛いし)
だから、スマホのスピーカーをオンにして、母に電話をかけた。

「なあに?純子?」
「今から、夕飯の支度」(この所帯じみた言い方が、マジ、恥ずかしい・・・)

「違うの、祐君が隣にいるの」

「え?ほんま?化粧なおさんと・・・」(見えんって!それに今さら?)

その祐君はいきなり、ご発声。(優しい声・・・)
「お久しぶりです、祐です」
「去年の夏には、本当にお世話になりました」

「あらま・・・祐君?ほんま?」(当たり前・・・この母も興奮しとる)
「懐かしいわぁ・・・元気しとる?」

「はい、元気です、純子さんにはお世話になっております」(うんうん、やはり祐君はよい子だ)

「・・・ねえ・・・純子なんて、どうでもいいから、私がお世話したいわぁ・・・」
(どうでもいい?なんやそれ・・・・)
(ほんま、イケメンの若い男好きや)

「父さんとも、よう話とります」
「祐君は、ほんまに息子みたいやと」
「息子にしたいなあと」(ふむふむ、それは大いに賛成!)
「なあ、あんなドラ娘の純子など、いらんから、ほんまに息子に」(ドラ娘?・・・母は完全に舞上がっとる)

「そうですね、また奈良に行く時には、寄ります」

「寄るなんて、もう・・・二晩でも三晩でも泊まって・・・なあ・・・」
「あ・・・父さん!今、祐君と話しとる!」

「え?祐君?」(マジに親父の声だ・・・)

「これで話すのか?持って?」(昭和親父で、スマホの理解が足らん・・・)

「お父さん、祐です、去年の夏は、面白いお話、ありがとうございます」
(このキラキラ声はいいなあ・・・)

「ああ。祐君・・・懐かしいなあ・・・」
「楽しかったなあ・・・ほんまに」

「今度は璉珹寺にも行きたいなあと」(祐君・・・また、マニアックな寺を知っとる)

「ほうほう・・・いいなあ・・・秘仏「女人裸形阿弥陀仏」や」
「そうやな、5月に見られます、案内したる・・・おいで」(親父の声が弾む)

「ありがとうございます!必ず!」(祐君は、ほんまの笑顔)

ただ、問題はあった。
スマホに理解がない昭和親父は、ブチっと電話を切ってしまったのだ。
まあ・・・それでも、祐君の5月奈良行きは決定!(もちろん、同伴帰郷や!)
もう私は、ニコニコが全く収まらない。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み