第69話菊池真由美と母美幸の会話

文字数 672文字

菊池真由美は、実家の母、美幸と話をしている。
「隣に、森田祐君という、超イケメンの雰囲気のいい男の子がいるの」
「私と同じで、今年から大学一年生で静岡出身」
「何でも大宰府の政庁跡のすぐ近くに親戚が有って・・・」

母、菊池美幸は、フンフンと聞きながら
「うちとも近いねえ、そうなると」
「ところで・・・雰囲気がいいって、どういう意味?」

真由美
「おとなしい・・・繊細な・・・礼儀正しい、ちょっと固めかな」

美幸
「隣の町内に、森田義夫さんって学者がいるよ」
「いい人だよ、ものわかりがいい、キリッとした人で」
「九大で教えている」
「万葉集の大家だよ、大伴家の歌の研究をしている」
「令和の元号にも関係する梅花の宴の話をさせると、絶品」

真由美
「祐君も、母のお供って言っていたなあ」
「一週間くらい、大宰府にいたみたい」

美幸の声が明るくなった。
「もしかすると、あの子かなあ」
「5年くらい前かな、静岡から来たって可愛い男の子を見たことがある」
「義夫さんと一緒に歩いていて」
「挨拶をした記憶があるよ」
「目がクリクリとして、お人形さんみたいな白い肌で、可愛くて」
「その子も、一週間くらい、ここにいますとか、キラキラとした笑顔で」

真由美
「うーん・・・その時に話していればなあ・・・」
「とにかく、見ていると、吸い込まれそうな感じ」
「観世音寺とか、博多の神社も回ったとか」

美幸
「義夫さんの関係なら、歴史好きかな、ところで、お母さんは森田彰子さんといって、有名な源氏学者、万葉集も書くけれど」
「確かに、あの男の子なら、いい感じね」
「息子にしたいくらい」

真由美と母美幸の話は長く続いている。
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