第329話退院初日

文字数 1,198文字

私、真由美と純子さんは、祐君とのんびりした午後を過ごしていた。(三人一緒で、何も違和感が無い)

すると、午後3時に祐君が、スマホを見て、ひとり笑っている。
純子さんの突っ込みが入った。(はやくて・・・追いつけん)
「どうしたの?」
祐君は、そのままスマホを純子さんに渡す。(・・・自然だ・・・妬ける)

純子さんも笑った。(恵美ちゃんからだった)
「恵美ちゃんも泊りに来たいって」
「祐君、どうするの?」
祐君は、首を横に振る。
「だめ、お断り申し上げる」
すかさず、私は理由を聞いた。
「何で?面白いのに」

祐君は、マジな顔。
「恵美は、泣き虫」
「今回のことで、泣くから困る」
「伊東でも一緒になるから、いいでしょ」(その考えも、有効だけど)
純子さんから、スマホが戻り、祐君は恵美ちゃんに「肉声通話」だ。
「恵美ちゃん、来なくていい、伊東に行く日が近いでしょ?」
「うん、もう大丈夫」
「純子さんと真由美さん?大丈夫、安心できる人」
「わかった、伊東でケーキ屋さんね、任せて」(ケーキで納得する従妹?)

純子さんは笑顔。
「恵美ちゃんは、従兄フェチ?」
祐君
「肉弾戦が好き、コロコロしているし」
私は、そんな関係がうらやましい。(恵美ちゃんの胸肉が欲しい、マジで)

そんなのん気な話をしていて、午後4時。
祐君は「散歩したい」と言い出した。
純子さんも、私も全面同意。(看護師さんから、歩くこともリハビリって言われたから)

三人で、ゆっくり歩いて、寺町を通って久我山まで。(また事故に遭わないように、慎重に歩いた)
途中、小さな公園で一休み。
自販機があったので、祐君は炭酸水、私と純子さんは、アイスティーを飲む。

祐君は、ようやくホッとした顔。
「お世話かけました、心配も」
「ありがとう」

純子さんは、ホロリ顏。
「助かってよかった」
「私たちも不注意で、ごめん」
私は、かなり責任がある。
「祐君にかばってもらったの、祐君は命の恩人」
「ずっと大切にします」(言いながら、ホロリときた、本音だし)
純子さんは、慰めてくれる。
「たまたま、金属バットが真由美さんに飛んだだけ、自分を責めないで」
「とにかく祐君は、みんなの命の恩人」(また、ホロッとした)

雨が降りそうなので、帰ることになった。
純子さん
「お約束で、真由美さんと、今夜泊るよ」(言い切り・・・強い)
祐君は、やはり引く。
「マジ?ヤバくない?」
私は、祐君を押し込む。
「ヤバくない、何かやましいことが?」
「一応、隣の部屋に」

祐君が引いていると、純子さん。
「文句を言うなら、添い寝する」(強い!力勝負に出ている)
私も負けられない。
「ジュリアではよくて、私たちだとダメってこと?」(ジュリアとの一夜で、脅した)

祐君は、「はぁ・・・」と深いため息。
その祐君のスマホが鳴った。

祐君は、受けて、すぐに「ダメ!」と切った。
祐君は苦々しい顏。
「愛奈だった、泊まりたいって、却下した」
(おいおい・・・国民的アイドルをいとも簡単に?)
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