信じるか信じないかはアナタ次第です

文字数 634文字

台北で有名な縁結びの廟がある。
友人が行きたいということで、一緒に行くことにした。
ボランティアの大学生の男の子がお詣りの仕方を教えてくれて、最後にお守りをくれた。(くれたというかお供えセットを買ったら付いてくる)
それからしばらく経ったある仕事帰りのことだ。
向こうの信号で停車した車の運転席から、こっちに手を振る人が居た。
ワタシじゃないだろう。と思ったのだが周囲に人は居ない。それでも手を振ってくるのだ。
運転席に座ってるのは、七十代後半と思しき年齢の男性だった。
信号が青になり、車はワタシの目の前に止まった。
運転席の年配の男性が手招きするので、ああ、道に迷ったのか。と思い、近づいて行くと、開いた窓から顔を出した年配の男性は「家どこ?送っていってあげるから、車に乗らない?」と言った。
ただのナンパだった。
ワタシはまだ三十代で、相手は母より年上だし、一歩間違ったら孫だ。
やっぱり男はいくつになっても若い女が好きなのだな……と呆れた覚えがある。
こんな理由で、女性はいつのまにか、一人で生きていくという覚悟をするのだ。知らんけど。
因みにワタシはナンパだと知った瞬間、台北で貰った縁結びのお守りを全力で遠くに投げ捨てたい衝動にかられた。
ついでに、同じ廟で縁切りの神様にも、パワハラが過ぎる上司について縁切りを願ったところ、若干時間はかかったが、二年後に退職していったので、時間はかかるが効果がある。多分。
縁結び、縁切りに関心がある人は、迪化街の台北霞海城隍廟を訪れるといいと思う。
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