ワタシの家族 ②

文字数 1,117文字

なぜ、今更こんなものを書こうと思ったのか?
別に書かなくてもいいのだ。
こんなのは家族の恥だ。
一回も他人に話したことはない。
本人にもだ。
実は先日、母と喧嘩した際に、初めて母に言ってやった。
「今も貴女を憎んでるし恨んでる」
と。
ワタシは自分が、まともな人間だと思っていない。
借金もないし、派遣とはいえ8時から5時まで働いてて、なんの罪も犯してないけど、自分の何もかもが最悪だと思っているし、そもそも考え方がクズだ。
年老いた母に、そういう事を言ってしまうのがその証拠だ。
母は70代で、生い先短い。
あとどれくらい一緒にいられるのかわからない。
だから本当は優しくしたいのだ。
だけどできない。
ワタシは最近、母に対して怒りの感情を抑えられないでいる。
年老いていく母を見ながら、ざまあと笑うこともできないのに。
大嫌いになれたら、どんなに楽だろう。。。
とにかくひたすら苦しんでいる。
それをどうにかしたい。
だから書き始めた。
書いたらどうにか気持ちが落ち着くかもしれないと、そんなふうに思っている。
先に父が手を出すことを書いたのだが、母も平気で手を出した。
パチンとかペタっとか、そういう可愛いものなら良かったが、こっちも吹っ飛ぶくらい殴る。
大阪弁だと「どつく」になる。
良く覚えてるのは、保育園の頃のことだ。
どうしても紙芝居を最後まで見たくて、帰りたくないとワタシがぐずったのだ。
そうしたら母は、みんなが見ている前でワタシを鼻血が出るまで殴った後、髪の毛を掴んで教室の外に引きずっていった。
先生が慌てて「お母さん、やめてください!」と止めに入った。
さぞびっくりしただろう。
周りには沢山子供がいた。
周囲の子供のトラウマになったのはいうまでもないし、ワタシ自身トラウマで、もううん十年前の話しなのに、未だ思い出すと悲しくなる。
4歳の女の子だ。
いくらわがままをいったって、鼻血が出るまで殴る必要もなければ、髪の毛を掴んで引きずる必要もない。
母も父に殴られていたので、それが当たり前になっていたのかも知れない。
が、ワタシは深く傷ついた。
顔は腫れるし、鼻血は出るし、髪の毛を引きずられて、友達の前で恥までかいたのだ。
あまりに悲しい出来事だった。
それをこないだムカつきついでに母に言ったら「イライラしたんだろう」と言っていた。
そんなアホな話はない。
ワタシは母のイライラを解消するためのサンドバッグではないのだから。
そういうことを配慮なく言ってしまう母なので、全然謝って欲しいわけでもないのだが、ワタシがどんなふうに傷ついたのか知って欲しいとは思っている。
あの時、自尊心も自己肯定感も、何もかもが吹っ飛んだのではなかろうか?
という程、ワタシはいまだに何もかも低いのだ。



つづく。
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