ラストオブアスの感想。

文字数 972文字

この記事にはネタバレが含まれています。

ラストオブアスのドラマがいよいよ最終回となった。
ゲームを初めてプレイしたときも、エンディングを見た時、同じ感想を持ったのだ。
ワタシには自己犠牲を払って人類を救おうという十四歳のエリーの気持ちより、人類を救うことより自分の欲望に忠実なおっさん、ジョエルの気持ちの方が理解できる。と。
※エリーは自分の運命を予想できていた。という前提の話です。
もし仮にワタシがジョエルの立場だったら、ワタシもジョエルと同じ選択をしたと思う。
世界はもうすでに終わっていて、生き残った人たちが、どう死んでいくか?というような状況だ。
明日、明後日、もしかしたら数時間後に死ぬかも知れないと考えた時、成功するかもわからない人類救済計画よりも、今、目の前にある幸せを、残された時間目一杯享受したい。
いずれ、その時が来たとしても、後悔することはないだろうと思うからだ。
死ぬということに諦めがつく。
マーリーンは正しい行いをしてほしいと言ったが、エリーを犠牲にすることが本当に正しいかどうかなんて、結局のところ、何年、何十年経ってみなければわからないのだ。
もちろん、マーリーンの言う「正しい行い」について、ワタシが理解していないわけじゃない。
一人犠牲にすることで、その何千万倍の人を救うことが出来るかも知れないのだ。
とは言え一人を犠牲にして大勢を救うことが、正しい行いなのだろうか?
良い行いではあるけど、良い行いは誰にとっても「正しい行い」になるわけじゃない。
マーリーンの側から見れば、ジョエルは世界を救う機会を奪った悪だが、ジョエルの側から見れば、マーリーンは唯一の生きる希望を奪い去ろうとする悪なのだ。
どちらも正しいし、どちらも間違っている。
何が正しくて、何が間違っているのか、100%確実に判断できる人間なんているんだろうか?
いつも、そうやってこの物語は正しさとはなんぞや?を問いかけてくる。
もっと強烈に問いかけて来たパート2は、酷評だった。
ジョエルがパート1での行いに対する報いを受けることになったのも、プレイヤーに衝撃を与えたからだ。
序盤から強烈に、無理やりぐりぐりと「正義とは、正しさとかなんぞ?」と問いかけてくる様は、拷問にも似ていた。
だけど、ドラマのシーズン2があるなら、酷評だったその部分を改めることなく放送して欲しいと思う。
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