引きこもりは辛いよ。

文字数 1,754文字

シソンヌのコントに、底抜けに明るい引きこもりの息子と父親のコントがある。
YouTubeで見られるのでどうぞ。
引きこもりの息子は自分が引きこもりだということにさへ気付いてないし、父親は息子がヘラヘラしてるから、やっぱり引きこもりだと気付いていない。
偶然、テレビで引きこもりについてのドキュメンタリー番組を見た父親は、そこで初めて息子が引きこもりだと気づくというストーリー(?)だ。
何だか身につまされた。
ワタクシも引きこもりをやってたからだ。
うちの両親はシソンヌのコントのお父さんみたいに、寛大という訳ではなかったので、ウチもこうだったらなぁ。。。と思った反面、こうだったらワタシはもしかすると、一生引きこもってたかも知れない。と思ったりもした。
厳しかったのは、愛情だ。
自分達が絶対先に死ぬから。
実際死んだし。
それまでに、地に足つけて生きて欲しいって、じゃないと、このアホは野垂れ死ぬと思ったんだと思う。知らんけど。
実はワタシの同級生に一人、この年齢になっても引きこもりを続けている女の子がいる。
女の子っていうか、もう年齢的にはおばはんだけど。
ご両親は、十年くらい前に外界に出すのを諦めた様で、ワタシがまだ付き合いがあった当時、結婚させようと、結婚相談所に何万も払って、紹介とか、お見合いとかさせてた。
今はどうだろうなぁ。。。
個人的にはそういうことじゃ無いだろ。と思ってたけど、それも親の愛情なんだろう。
ワタシが脱引きこもりしたのは、父が死んだからだと以前書いたけど、それ以外にも引きこもりに戻らないでいられるのは、とりあえず働いてたら海外旅行に行けるということを知ってしまったからだ。
ウチの母が、父の亡くなったその年に、船旅に出かけた。
海外へだ。
それがめちゃくちゃ羨ましかったのだ。
ぜってー海外旅行しよー。
って思った。
ハワイでもグアムでもなく、アメリカ本土に上陸しよう!!!!!
と、アメリカ映画かぶれウーマンのワタシは心に決めたのだ。
翌年、破格の42000円で、ニューヨークへ三泊五日の旅に出かけた。
あり得ない金額だ。
あの時、42000円で見つけてなかったら、引きこもりに逆戻りしてたかも知れない。
あれ以来、42000円で航空券とホテルがセットになった旅行を見たことがない。
成田からニューアーク国際空港(JFK空港じゃないあたり、安い感じはあるけども)直航だよ???
安すぎる。
英語全然喋れなかったし、母と喧嘩したけど、凄く楽しかった。
本当に。
もっといろんなところに行きたいと思った。
そのためには、とりあえず働いとかないとなぁ。。。
と思ってから、引きこもってない。
嘘だ。去年、半年引きこもった。
本当は引きこもりの人だって、色々悩んでいるのを知っている。
外に出ない時間が長くなれなばなるほど、出にくくなる。
それだって、本当は辛いのだ。
同級生は公務員になってたりして、全然、似合わないルイヴィトンのバッグを持ってたりする。
朝が来るのが待ち遠しいし、夜は不安で寝られないし、何にも楽しくない。
親には「仕事探してる?」って聞かれるし。
親がそのウチ死ぬのも知ってる。
怖いんですよね。世間と接触するの。
よくわかる。
何かお金を使う必要がある趣味を見つけるといい。
むしろ給料全額使ってもいいと思う。
自分へのご褒美だし。
親も引きこもりが稼いできた給料を当てにしない。
ていうか、むしろ外に出ただけで、喜んでくれる。
外出るだけで喜ばれるって、凄いよ。
人喜ばすの、結構難しいから。ほんとに。
金を稼がなければいけない。そういう趣味があれば、働かないと負ける!!!(ライバルに)と思えると思います。
働く理由なんか、なんでもいいし、志しなんか1ミリもなくていいのだ。
そもそもワタシがそうです。
ワタシはビルゲイツになれないし、ジェフベソスにもなれない。
そもそもなろうと思ってないから、それなりに生きていければいいのだ。
まあ確かに世の中はクソがつくほど生きにくいけど、多分、世の中の七割、八割が生きづらいと思ってるはずだ。
インスタとかTwitterでリア充ぶってたって、だいたいの人が仕事行くのが嫌で、日曜日の夕方、サザエさんを見ながら泣いてるのだ。
みんな引きこもって無いだけで、心は引きこもりだ。多分。知らんけど。
というわけで(?)、また明日。
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