神様は心の中をウロウロしてるってコジコジも言ってた。

文字数 698文字

昔、どっかの宗教の勧誘が話題になった事がある。
監禁の様な状態に持って行かれて、入信しろ〜!と暴力を受けたとか受けなかったとか、あんまりちゃんと覚えてないけど。
ワタシも昔、勧誘された事があった。
高校の同級生から、ある日突然電話があり、今度会わない?という誘いを受けたのだ。
アレ?そんなに仲良かったっけ?と思いつつ、行ってみると同級生と一緒に、何故か職場の同僚という三十代の女がいた。
最初は近況などを報告しあっていたのだが、徐々に雲行きが怪しくなり始め、同僚の女がしゃしゃり出したのだ。
◯◯さん(同級生)も、入信してから凄く明るくなったの。
とか
◯◯さんの家族も、今はみんな幸せなの。
とか、そんな話ばかりだった。
別に勧誘するのは勝手だし、同級生が明るく幸せになれたなら、それは良いことだとは思うけど、ワタクシは困った時しか神頼みしない、神にとっては非常に厚かましい人間なので、当然、毎日お祈りをしなきゃいけない上に、お金の掛かる神様など、面倒くさいので崇めるつもりもなかった。
へぇ、良かったですねぇ。と適当に話を切り上げようとしたのだが、その女が、うちの父が亡くなったのも、自分とこの神様に祈りを捧げてないからだ。という謎理論をかまして来たので、穏便に済むわけもない。
「父は私どもがオタクの宗教を信心してなくても、死んでましたし、それで良かったし、ウチの家族は幸せです!!!!!」
と、ドリンクバー代(フライドポテトも食ったが)をテーブルに叩きつけて帰ってやった。
人の心の隙に付け入ろうとする神様なんか、神様でもなんでもない。
フライドポテト代を払わなかったのは、ちょっと悪いことしたなって、時々思い出す。
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