漫画みたいな話だな

家族の問題ってどこでもある。
ウチの家族も多かれ少なかれ、色々問題を乗り越えて来た。
両親共に互いの兄弟とは仲が悪く、我が家の親戚関係はめちゃくちゃ希薄だ。
ワタシが子供の頃はまだマシだったが、成長と共にさらに希薄になり、いまや連絡を取り合う親戚はいない。
お陰でワタシと妹は、姉妹は仲良くしておこう。と子供の頃から思っていたので仲がいい。
好きなものも似てるし、話しも合うし、最高だ。
そんなワタシども姉妹には、ワタシと同い年の従兄がいる。
母の姉の息子だ。
その従兄の父親というのが、ちょっとややこしい職業の人だった。
子供の頃は同い年だし、ウチの父が従兄の家庭環境や一人っ子であることを気にかけていたこともあり、互いの家に泊まりに来たり、泊まりに行ったりした。
運悪く、叔父(従兄の父親)が帰って来る日に当たったりすると、最悪に家の雰囲気が悪い。
叔母はイライラしながら、クリーニングから戻ってきたパジャマや下着をバッグに詰めて、叔父の為に外泊の準備をするのだ。
妹と二人「この家嫌いやわー」とボヤいたものだった。
叔母がイライラするのも当然で、叔父はいつも愛人の家におり、帰って来るのは月一程度なのだ。
その叔父が数年前に亡くなったらしい。
すっかり疎遠になっていたので、それを知ったのは、叔母の葬儀でのことだった。
聞けば、従兄には異母兄弟が三人もいる事がわかったとか。籍に入ってるのは従兄一人だったため、誰もそのことに気付かなかったらしい。
しかも、全員母親が違うという。
従兄もまさか大人になって、兄弟が出来るとは思いもよらなかったと言っていた。
とっくに最盛期を過ぎたややこしい職業では、お金も無かったようで、遺産で揉める様なこともなかったらしい。
それ以外にも問題はあったが、ちょっと人に言える内容じゃないので割愛する。
とにかく、金銭で揉めずに済んだことは、従兄にとっての救いだったと思う。