ブームに乗っかってみた。

文字数 1,379文字

ナノテープっていうのが流行ってるそうだ。
ナノテープがっていうかナノテープで風船を作ることが流行ってるのだ。
多分TikTokとかで動画があるんだろうけど、ワタシはTikTokはやってないから知らない。
とにかく、そのナノテープをこないだ姪っ子が買ったそうだ。
風船の作り方は二種類あって、一つは正方形に切ったテープで立方体を作って、それを膨らませる。テープのサイズを同じにないといけないし、立方体なので接地面が狭く、テープ同士がくっつきにくい為隙間が出来やすい。
高難易度だ。
もう一方は、長方形に切ったテープを二つ折りにして両端をくっつけて膨らませるやり方だ。
こっちはテープの長さを揃える必要もないし、接地面が多少広いのでくっつけやすい為、難易度が低いと、されている。
と、されている。
二回でも三回でも言うけど、と、されているだけで、どっちも難易度は高い。(ワタシの個人的な体験によって導き出した結論です)
そもそも膨らませて遊ぶ目的で作られてないし。。。
姪っ子らもやってみたが、一回も膨らまなかったらしく、ワタシに助けを求めてきたのだ。
いや、わざわざ、風船を作るために作られてたわけじゃないテープを使って風船を作らんでも、風船を買ってくればいいんじゃないの?ていうか、ナノテープの風船に似てるのは「ビニール風船」だ。あれなら百円でも売ってる。
ワタシも子供の頃は駄菓子屋に行った時、なぜかあれをよく買った。当時は三十円とか五十円で買えた。
あのビニール風船の独特な香り。
あれは、大人の香りであった。。。。(白目)
ストローで膨らませるのはナノテープ風船も同じだ。
なのに、なぜだかナノテープで風船を作る事に子供達はこだわっている。
キラキラとか入れられるからかも知れないけど、どっちにしたってゴミ箱行きなのだ。
とは言え、ワタシも夢のない大人にはなりたくない。
任せなさい!お茶の子さいさいよ!
と快く引き受けた。
ところが、だ。
難易度初級編とされる、二つ折りの方法でも全く上手くいかないのだ。
結構いいとこまでは行ったのだが、ストローで空気を吹き込むことで、風船内に水滴ができ、その水滴のお陰で接地面の粘着力が無効化されて、そこから空気が漏れる。
なんかいやっても、このワタシの口腔から吐き出される二酸化炭素が外気との温度差によって結露となるのだ。
唾液じゃないから安心して欲しい。知らんけど。
結局姪っ子が買ってもらったナノテープは、瞬く間にゴミ箱行きとなった。
残念ねぇ。。。ってそこで終わってればよかったのだが、ワタシと言う人間は諦めが非常に悪い。
姪っ子の為というよりは、己のために新たにテープを買い足し、ナノテープ風船作りに勤しんだ。
絶対できるはずだ!!!!コイツら(ナノテープで風船作ってる動画配信者)だって出来てるんだから!!!絶対ワタシの方が歳食ってるし!!!
と意地になった。
テープはすでに三本目(環境を汚染している)になるが、未だ、一度も成功していない。
もうやめたい。
ワタシがそんな弱音を吐くと、姪っ子が(ずっとSwitchで遊んでて見向きもしなかったくせに)やってくるなりワタシの肩を叩いて
「諦めずに、頑張りましょ!!」
ですって。
思わず風船の残骸を投げつけてやった。
本人はゲラゲラ笑っていた。
大人を揶揄って面白がるなんて。。。女の成長は早いよ。。。
と、思った今日この頃でした。
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