ただの嫌味。

文字数 551文字

以前「人生経験が浅い人間の書いたもの面白くない」と、他人の創作物を批判した素人創作家がいた。
人生経験が浅いとか深いとか、それを測るメジャーでも売ってるのか。
どうやって測るのかは知らんが、だったら、お宅の深い人生経験とやらをネタになんか書いたらいいんじゃないですか?さぞかし面白い小説が書けるだろうよ。
と、思った。
そもそも少女漫画家は大概が十代でデビューする。早ければ高校生のウチだ。
彼女らの作品は、面白いという一定の評価があったからこそ、デビューできた。
先の人の言い分だと、彼女らはそのたった十年ちょっとの人生で、物凄い深い人生を歩んできたということになる。
そもそも深い人生経験ってなんだ?
出稼ぎに行ったきり帰ってこない母を探して、アンデス山脈を越えるとか、養育者の爺さんが死んで、お金もなくなり、挙句の果てに財布を盗んだと疑われ、真冬の教会で「もう疲れたよ」とか言う人生のことだろうか?
人生経験なんかほっといたって、勝手に死ぬまで積み重なってくもんで、深いも浅いもないと思うが、きっとそういう人生を歩んだんだろう。先の人は。
そんな先の人が「他人の創作物を中傷する奴らは許さない!」とかヒーローみたいなことを言っていた。
さすが深い人生経験をお持ちだな、普通の人とは発言の重みが違うと、ワタシは感心した。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み