青春は忍たまだ。

文字数 930文字

ワタシの高校時代は青春とは程遠い。
クラブ活動に勤しむようなことも無かったし、月五千円の小遣いで満足していたので、アルバイトをしていたわけでもない。
オタクにも派手にオタクぶりを発揮するオタクと、地味に密かにオタク活動をするオタクの二種類がおり、ワタシの場合は後者なので、気の合うオタク仲間も学校には居なかった。
アニメオタクは多分、オタク界の花形だ。知らんけど。
ワタシは丸尾末広とか読んでた方のオタクなので、なかなか仲間が見つからないのだ。
オタク談義に話を咲かせる様なオタク仲間がいないだけじゃない。
高校生といえば、放課後の買い食いや、カラオケが定番だったが、ワタシの場合は誘われても、岸辺露伴ばりに断っていたので、そういうのもなかった。
「学校の帰りどっか寄ったりせーへんの?」
と、いっかい母に聞かれたことがある。
「友達はみんなカラオケとか行ってる」
と答えると、お金上げるから、一緒にいったら?と言われた。
母はワタシが仲間はずれにされてるんじゃなかろうか?と心配してたみたいだ。
なぜ、放課後遊びに行くのを断ってたのかというと、理由は一つしかない。
忍たま乱太郎を見るためだ。
ワタシは忍たま乱太郎を見たいから、友達からの誘いを断り続けたのだ。
別に忍たま乱太郎が特別好きだったってわけでもない。
毎日のルーティンを崩したくなかった。それだけだ。
たった十分十五分のアニメの為に、高校時代の貴重な放課後を棒に振ったのだ。
ろくでもない高校時代だ。
地元の友達から会おうという連絡が入っても
「忍たま乱太郎終わったら行くわ」
と返事してたほどだ。
とにかくなんでも忍たま基準だった。
高校を卒業したら、生活形態が変わったので忍たま乱太郎を見ることも無くなった。
無くなっても別に、なんてことはないのだ。
こんなことなら、放課後を謳歌しておきゃ良かったな。と思うことも、ほとんどないけどたまにある。
なので、ワタシは高校生を書くのが苦手だ。
逆に高校生がフレッシュに、しかし塩っぱい青春を送ってる読み物を読むのが好きだ。
書いてみたいと思いながら、中途半端に終わっている。。。
忍たま乱太郎見たさに、めちゃくちゃ必死でチャリンコを漕いで、家に帰る高校生なら書けるかも知れない。面白いからどうかは別にして。
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