その57

文字数 478文字

帰り着くと、早速パソコンを見る。

ざっと見、水分はないようだ。

充電ケーブルからはずしたまま、電源を入れる。

しかし、電源が着くことがなかった。

一応、ちょっとだけ必要な抜けなかったデータがあるので、一応ハードディスクだけ外すことにした。

弁当を食べながら、スマホで調べて、見様見真似で取り外しをした。

パソコンを買わなければならないことは今、確定した。

どうせ、もうサポート出来ないという警告文が出ていたので、買い替え必須だったのだ。

ちょっと出費が痛手だが、さっき店員さんに聞いたモデルのは、割と使いやすそうだったし、持ち運ぶのにもかなり薄く出来ているので、邪魔にならない。

となると、パソコンを処分しなければならないということも判明した。

その時ふとさっきの御幸さんを思い出した。

(なんでも屋だから、きっと処分を頼んだらやってくれるかも)

そう思ったら、ちょっと気がラクになった。

同じお金がかかるなら、折角知人になったからそっちの方に頼むほうがいいと思ってしまったからだ。

人間は不思議だ。

ハードルが下がると一気に親近感が湧く。

気がラクになったところで、ハイボールを開ける。
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登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

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