その100

文字数 489文字

日曜の朝は、雲ひとつない青空だった。

これしか取れなかったが、スポーツワゴンという部類で乗り心地も加速感も良いタイプだ。

スマホでいつもの習慣から、ニュースをざっと見る。

遠くの国で内戦が酷くなったとか、いつもの火山がいつもより噴煙を高くあげたとか、有名人のトラブルなんかで記事が賑わっている。

江尻の興味を惹くようなのはそういった記事にうもれて見当たらなかった。

荷物を持って部屋を出てから、大学時代の友人も誘えば良かったと思ったが、今から誘っても悪いので、結局一人で行くことにした。

今日の車は、昨日の反対方面の駐車場にある。

1日ごとに違う車に乗れるのも、お金のない僕のような庶民にはカーシェアのおかげだ。

昨日使った車より人気種なので、少し高い価格設定だけれど、今日の気分にぴったりだと思う。

昨日の失敗を踏まえ、昨日のうちに食べ物や飲み物は昨日の帰り、途中のコンビニで買い揃えてある。

もちろん、音楽もプレイリストの作成も済んでいる。

今日は天気もあいまって、快適なドライブになると思うと、今後も時々ドライブに出かけようかと、思いが巡る。

昨日の練習の成果もあり、今日は順調にスタートできた。
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登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

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