その87

文字数 518文字

ふと、何となく見慣れた風景な気がした。

そう思ったときに、コンビニがあったので車を何とか入れて、まずは食べ物と飲み物を選んだ。

いつものご飯とさほど変わらないが、仕方がない。

車に戻り、運転しながらでは食べられないものを食べて、ゴミ箱に捨てにいった。

その時、目の前の道路をバスが横切った。
地域によって違うバスが通っているが、最近どこかで目にしたような気がした。

月に何度か、あちこちに出向くので、そこで見かけたのかもしれない。

あとは、住宅街によくある低木の街路樹がきれいに剪定され、大人の腰のより少し低い高さで揃えられている。

あまり高すぎると、子供が見えなくなるからだろうが、こういうところで人間の都合で切り刻まれる木々は果たして幸せなのだろうか、とふと思う。

まあそういう風景だけを見ると、都会も田舎もあんまり変わらない。

だれかの生活が根付いている証拠だ。

車に戻り、強制的なミッションで車には慣れたので再度ナビを見て外側からも東京湾を見たくなり、湾岸エリアへと行くことにした。

今日は、そこへ行ってちょっと流して戻ろう。

車は、今日は12時間の予約だ。
なんだかんだと2時間位はたったのであと10時間位残っている。

軽く流して帰れば余裕で戻れるはずだ。
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登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

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