ACT79
文字数 718文字
4人分だから、飲み物も一緒には持ってこなかった。
結城と島田の前にはコースターをとストローが添えられた。
三井と浅霧の前に砂糖とフレッシュが置かれた。
「高橋、なんかつまめる物ない?」
と、また口を開いた。
「はいはい。」
と、すぐに踵を返す。
驚いた顔をしている三井に結城は
「なんかね、ここのマスター浅霧さんの高校の同級生なんだって。」
と教えてあげた。
その言葉に気づいて、マスターが手前で三井に向かってニコッと笑いかけて奥へと消える。
それ以上の余計なことは今は関係ないので言わないでおく。
奥に消えたマスターが飲み物と一緒に、菓子折りを抱えてきた。
「貰い物だけど。」と言って結城に手渡す。
腕を組んで目を瞑っている相手に渡しても仕方がないことを悟っているので、この中では顔見知りの結城に手渡すのが懸命だと知っているのだ。
「あ、私がやります。」
と、一番年下の三井がそれを受け取る。
三井が包装を解いている間に、手なれた感じで飲み物をそれぞれのところにおいていった。
中身はクッキーの詰め合わせだった。
「包みを見て、一人じゃ食べ切れないなあってちょうど思ってたところだったんだよ。」
そう言うと、いつの間にか手に小皿とトングを持っていて、テーブルの横にマスターがたっていた。
ひょいとそのクッキーの中からいくつかを取り出して、一人残っている客にも持っていって、テーブルの上においた。
よく見ると、例の客はイヤホンをしていて、どうやら自分の好きな音楽でも聞いているようだ。
(ああ、だから彼がいても話を始めるのか・・・)と勝手に合点した。
マスターは戻ってきて、更に今度は自分の分を取ると、
「あとは全部食べてくれるとこっちも助かるよ。」そう言って、また奥へと戻っていった。
結城と島田の前にはコースターをとストローが添えられた。
三井と浅霧の前に砂糖とフレッシュが置かれた。
「高橋、なんかつまめる物ない?」
と、また口を開いた。
「はいはい。」
と、すぐに踵を返す。
驚いた顔をしている三井に結城は
「なんかね、ここのマスター浅霧さんの高校の同級生なんだって。」
と教えてあげた。
その言葉に気づいて、マスターが手前で三井に向かってニコッと笑いかけて奥へと消える。
それ以上の余計なことは今は関係ないので言わないでおく。
奥に消えたマスターが飲み物と一緒に、菓子折りを抱えてきた。
「貰い物だけど。」と言って結城に手渡す。
腕を組んで目を瞑っている相手に渡しても仕方がないことを悟っているので、この中では顔見知りの結城に手渡すのが懸命だと知っているのだ。
「あ、私がやります。」
と、一番年下の三井がそれを受け取る。
三井が包装を解いている間に、手なれた感じで飲み物をそれぞれのところにおいていった。
中身はクッキーの詰め合わせだった。
「包みを見て、一人じゃ食べ切れないなあってちょうど思ってたところだったんだよ。」
そう言うと、いつの間にか手に小皿とトングを持っていて、テーブルの横にマスターがたっていた。
ひょいとそのクッキーの中からいくつかを取り出して、一人残っている客にも持っていって、テーブルの上においた。
よく見ると、例の客はイヤホンをしていて、どうやら自分の好きな音楽でも聞いているようだ。
(ああ、だから彼がいても話を始めるのか・・・)と勝手に合点した。
マスターは戻ってきて、更に今度は自分の分を取ると、
「あとは全部食べてくれるとこっちも助かるよ。」そう言って、また奥へと戻っていった。