ACT74
文字数 616文字
捜査車両がほぼ出払っているのもあって、「とおり雨」にはタクシーで行くことにした。
三井を挟んで乗ることが出来ないので、三井が助手席で男三人で後ろに乗り込む。
体格上、結城が一番体が小さいので、真ん中に乗ることになった。
社内ではタクシーの運転手に指示出しで話す以外の会話がなく、運転手には気の毒な状況だったに違いない。
捜査本部が置かれている署から、15分ほど来たところで大通りから外れ、住宅街を進む。
「とおり雨」は、狭い路地の途中にあるので、近くの神社の前でおろしてもらった。
浅霧さんにとってはいわくつきの場所だったのだが、結城をはじめその事は深く知らない。
タクシーを降りてほんの一瞬、なんとも言えない顔で神社の方を眺めている浅霧が結城にはなぜか少し疲れて見えた。
「やあ、いらしゃい。」
マスターは4人の顔を見ると、笑顔で出迎えてくれた。
こういうとき、女性はやはりこういう店が好きらしく、結城や島田とは違って三井は隅々まで観察している。
最初に来たときに浅霧さんが手にとって見ていた、キツネの小さな置物に手を伸ばして見回していた。
マスターと浅霧の関係を三井は全く知らない。
以前、何回か来たことのある島田は、挨拶もそこそこに浅霧が適当に座ったテーブルに結城より先に座ると、メニューを手にしていた。
数組の客がいてそれぞれ談笑していた。
しかし、遅れて最後に座った三井がメニューを見ている間に窓際に座っている男性の一人客以外、順を追って帰っていった。
三井を挟んで乗ることが出来ないので、三井が助手席で男三人で後ろに乗り込む。
体格上、結城が一番体が小さいので、真ん中に乗ることになった。
社内ではタクシーの運転手に指示出しで話す以外の会話がなく、運転手には気の毒な状況だったに違いない。
捜査本部が置かれている署から、15分ほど来たところで大通りから外れ、住宅街を進む。
「とおり雨」は、狭い路地の途中にあるので、近くの神社の前でおろしてもらった。
浅霧さんにとってはいわくつきの場所だったのだが、結城をはじめその事は深く知らない。
タクシーを降りてほんの一瞬、なんとも言えない顔で神社の方を眺めている浅霧が結城にはなぜか少し疲れて見えた。
「やあ、いらしゃい。」
マスターは4人の顔を見ると、笑顔で出迎えてくれた。
こういうとき、女性はやはりこういう店が好きらしく、結城や島田とは違って三井は隅々まで観察している。
最初に来たときに浅霧さんが手にとって見ていた、キツネの小さな置物に手を伸ばして見回していた。
マスターと浅霧の関係を三井は全く知らない。
以前、何回か来たことのある島田は、挨拶もそこそこに浅霧が適当に座ったテーブルに結城より先に座ると、メニューを手にしていた。
数組の客がいてそれぞれ談笑していた。
しかし、遅れて最後に座った三井がメニューを見ている間に窓際に座っている男性の一人客以外、順を追って帰っていった。