その94
文字数 443文字
そういえば、先日来たときに、少し枯れかかった花が飾られていたように思う。
多分、誰かが見舞いに来るたびに新しい花になっていくのだろう。
渡したとき、一瞬イヤな顔をされたように思ったが、きのせいだったよううだ。
部屋から漏れていた明かりは、中西につながっている機会の電気だけで、部屋の照明は一番薄暗いレベルで設定されているようだ。
低く小さなモーター音で、中西の存在すらかき消され見えない。
そこに横たわっているというのに。
明るくしようとも思ったが、そのままにしておいた。
ベッドで横たわるその男性は、酸素マスクで顔の大半が隠されているが土気色で、これだけでは生きているのか死んでいるのかわからないが、モニター上で異常が無いようだし、一般病棟にいるのだから容態は安定してはいるのだろう。
しばらく見ていても、ピクリともしない。
まるでこのままタダの物体に成り下がるだけかのようだ。
これを毎日見続けるのは、正直飽きるだろうな。と思うと、奥さんに同情してしまった。
ふと、僕がこの立場になったらと想像してみた。
多分、誰かが見舞いに来るたびに新しい花になっていくのだろう。
渡したとき、一瞬イヤな顔をされたように思ったが、きのせいだったよううだ。
部屋から漏れていた明かりは、中西につながっている機会の電気だけで、部屋の照明は一番薄暗いレベルで設定されているようだ。
低く小さなモーター音で、中西の存在すらかき消され見えない。
そこに横たわっているというのに。
明るくしようとも思ったが、そのままにしておいた。
ベッドで横たわるその男性は、酸素マスクで顔の大半が隠されているが土気色で、これだけでは生きているのか死んでいるのかわからないが、モニター上で異常が無いようだし、一般病棟にいるのだから容態は安定してはいるのだろう。
しばらく見ていても、ピクリともしない。
まるでこのままタダの物体に成り下がるだけかのようだ。
これを毎日見続けるのは、正直飽きるだろうな。と思うと、奥さんに同情してしまった。
ふと、僕がこの立場になったらと想像してみた。