ACT14

文字数 624文字

付いて 行きたかったが、此処から先は手続きをしなければダメなようだ。

ちょっと逡巡して、今は諦めることにした。

代わりに彼が気にしていた受付の人に声を掛けた。

笑顔をみせていた片方に、今帰ってきた人の話を聞いたら、一瞬で怪訝な顔をされた。

警察手帳を見せたらもっと嫌な顔をされた。

そこで、あ!そうか3回目・・・と思い、
今の人、有名人?
と聞いてみた。

しかし、その辺はよくしつけられているらしく、教えてもらえなかったので、まあ結城がききだしているだろうと思い、会社を後にした。

その会社から出かかったところで、結城から電話が掛かってきた。

始めの1~2分はちょっとした小言を言われた。
最近は、ちょいちょいうるさい。

電話で話すと長くなるので、合流して話を聞くことになった。

結城はとりあえず本部に戻りますとのことだったので、そこへ向かうと伝えた。

まあ、面白そうだけど、今目の前のを片付けないと班長がうるさそうなので、追々だな・・・と思っているところへ、御幸から電話が掛かってきた。

珍しく今から会おうというのである。

さっき、会社に戻るって言ってしまったが、戻ろうが戻らまいが班長が小言を言うのは変わりないし、さっきの彼の件は今扱っているものが最後まで終わらないと、関わらせてもらえなさそうだし。

結城に
「やっぱり、ちょっと遅くなるよ。」
と、メールを送って、返信がうるさいことが容易に想像がつくから、スマホはマナーモードにして、とりあえず、御幸の事務所へと向かうことにした。
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登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

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