その86

文字数 636文字

とりあえず、第一目的のGSは何とかクリアした。

他人と接するのがあんまり好きじゃないから、セルフスタンドなのも嬉しい。

給油口がどちらについているか一瞬焦ったが、メーターのところに矢印が記してあって、指定側につけることができた。

次に困ったのが、給油口の開け方だったがまごまごしていると、常駐スタッフの人が通りかかってくれて、ココですね。と教えてくれた。

その2つをクリアした後は案外簡単に作業ができた。
カチャッと満タンになった合図がしたので元の位置に戻す。
思った以上に簡単に事が済んで、有頂点になってしまった。

そしてそんな僕はアホだから、せめてそこで飲み物くらい買っておけば良かったのだけど、すぐご飯を手べれらると思って油断してしまった。

探し出してわかるのは、23区内で駐車場付きの飲食店は、よほどの住宅街をメインとした場所じゃないとない。ということに、車を流しながら気づく。

しかもあっても、数台。

昼過ぎに探し出しても、止められる自信がないくらい、道路で待っている車があるほどだった。

それでも地元に居れば、まだ、大きいショッピングモールの看板や大型スーパーが見えてきて、なんとかなるのだろうけど、都内にはそんな都合のいい場所がなかなか見当たらなかった。

流しながら走る幹線道路沿いで一人ご飯ができそうなファミレスや回転寿司屋とかはことごとく満車。

そこで、もうコンビニかドライブスルーしかないと思い、次に見かけたらどっちかに立ち寄ろうと、数キロ走ったときにはかなり郊外まで来ていた。
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登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

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