ACT90

文字数 563文字

巡回の看護師がみつけたらしいが
「コンセントにイタズラにしては悪意のある仕掛け」
がされていたのを見つけたらしい。

大事にしたくないが、命に関わる可能性もあったとのことで、内密に来てほしいとのことだった。

名指しでかけてきたことで、秘密のやり取りを勘ぐりながら聞いていた管理官は終始嫌味な目を向けてきたが、会話におかしな点が見当たらないと、被害者が再び狙われた可能性もあるとのことで、少人数の捜査員と鑑識と向かわせてくれた。

捜査員から上がってきた報告によると、巡回の看護師が中西の部屋へ行くと、普段は何でも無いところがライトで反射したのを不審に思い調べると、機材の下に水が溢れていたのを発見。

不審に思い、当直医師と事務長がいたので報告した際、浅霧たちを思い出したそうだ。

鑑識が調べたところ、溶けて無くなりかかったオブラートと空のカプセルも発見し、液体は市販の経口保水液のような比率の水溶液だったそうだった。

「他にも多くの入院患者様がいらっしゃるので、そんな中、大事件になりかねない案件が院内で起こったというのを大々的に公表したくないのですが、ちょうど昨日お話を聞きに来られた刑事さんもいらしていた患者様のお部屋だったので、このような形での協力を申し出た次第でございます。」
と、なんとなく納得してしまうような内容で比留田医師は証言した。
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登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

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