その28
文字数 662文字
三井は 島田と名乗っていたほうを見てから、
「最近、会われましたか?」
と、聞いてきた。
僕はふと、嫌なことを思い出した。
だから多分、顔も嫌な表情をしていたに違いない。
「・・・え、たしか・・・1ヶ月かもう少し前、偶然会いました。」
ちょっと、その気分のままだったから、ムスッとした感じで答えた。
三井はまた、島田を見る。
おなじ巡査部長でも、三井よりも島田の方が上なのかもしれない。
「偶然ですか?約束してたのではなくですか?」
「ええ、偶然です。」
(だって、会いたくないから。)
とは思って履いたけれど、声には出さなかった。
サトウ商事は今の一つ前に働いていた会社で、中西・・・課長は、リーダーを挟んで、もう一つ上の役職だの人だった。
会社は、懇親会で飲み代を出してくれるような会社だったので、よく飲みニケーションで課ごとの懇親会が開かれた。
チーフが何を言っていたのか知らないが、僕は中西によく色々と言われていた。
そもそも、誰のこともあんまり褒めたことは無いが、僕には割と色んな事を押し付ける という嫌がらせをしてきた。
僕は、その押し付けに耐えられなくなり、心療内科に通うようになっていた。
僕が薄々辞めそうな気配がするのか、よくひと目につかないところへと連れていっては、「絶対に辞めるな」の一点張りだった。
だから、あの会社に僕はいる場所がないと判断せざるをえなかった。
そして、ある時その病院に頼み込み、診断書を準備してそれと退職届を郵送で提出してその会社を辞めた。
そのあと、すぐに会社と上司の電話番号を、着信拒否したのは言うまでもない。
なのに。
「最近、会われましたか?」
と、聞いてきた。
僕はふと、嫌なことを思い出した。
だから多分、顔も嫌な表情をしていたに違いない。
「・・・え、たしか・・・1ヶ月かもう少し前、偶然会いました。」
ちょっと、その気分のままだったから、ムスッとした感じで答えた。
三井はまた、島田を見る。
おなじ巡査部長でも、三井よりも島田の方が上なのかもしれない。
「偶然ですか?約束してたのではなくですか?」
「ええ、偶然です。」
(だって、会いたくないから。)
とは思って履いたけれど、声には出さなかった。
サトウ商事は今の一つ前に働いていた会社で、中西・・・課長は、リーダーを挟んで、もう一つ上の役職だの人だった。
会社は、懇親会で飲み代を出してくれるような会社だったので、よく飲みニケーションで課ごとの懇親会が開かれた。
チーフが何を言っていたのか知らないが、僕は中西によく色々と言われていた。
そもそも、誰のこともあんまり褒めたことは無いが、僕には割と色んな事を押し付ける という嫌がらせをしてきた。
僕は、その押し付けに耐えられなくなり、心療内科に通うようになっていた。
僕が薄々辞めそうな気配がするのか、よくひと目につかないところへと連れていっては、「絶対に辞めるな」の一点張りだった。
だから、あの会社に僕はいる場所がないと判断せざるをえなかった。
そして、ある時その病院に頼み込み、診断書を準備してそれと退職届を郵送で提出してその会社を辞めた。
そのあと、すぐに会社と上司の電話番号を、着信拒否したのは言うまでもない。
なのに。