その78

文字数 282文字

そこで、ふと思った。

なぜ、まだあの店へこだわらなきゃならないのだろうか・・・。

せっかく、一人の世界が構築されて来ていたのに、知り合いが出来てしまった。

御幸さんは、たしかに面白い。

でも・・・。
しょっちゅうしょっちゅう話しかけられたらちょっと面倒な気もする。

今日は無理だけど、近いうちに他の場所を探そう。

忘れ物センターはすぐに見つかり、手続きを済ませると僕のスマホを係の人が持ってきてくれた。

指紋認証のIDで僕のものだと確認され、僕の元へと返ってきた。

帰りは特急には乗れなかったけれど、準急に乗れた。

今日は、あそこに行って1時間ちょっと頑張れば、目処が経つ仕事がある。
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登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

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