その101

文字数 609文字

ただし・・・。

スタートができただけであって、結局そんなに簡単に都内の道になれるわけでもなく、まっすぐ行きたかっただけなのに、左折だけ、もしくは右折だけの道を走ってしまっていて、よくわからないエリアに迷い込んでしまった。

都内はちょっと外れればすぐ倉庫街や工場エリアがあり、こんなところに有名会社の物流拠点があるんだ、と知らないこともしれて関心した。

途中、なんだかんだと出発から2時間がいつの間にか経過していたらしく、ナビに促され明らかに普通の道路だけど、数台路駐しているエリアで車を停め買い置きしておいたものに手を付けた。

止まっているのは主にトラックだった。

彼らがこの国の流通を担っていて、僕らはその恩恵を受けている。
ネットで毎月何かしら買っている出発点は、日本中もとい世界中にある。

そんなことに感心しながらも、またカーナビを信じて移動を始めた。
その後も何度目かの、右左折を経由した。

やっと高速入り口へと入る。

途中のトンネルは、日本の中でも割と長いトンネルらしく、なかなか地上が見えてこないので、少しドキドキしながら走った。

そして。

危なく目的を達成できないところだった。

変なところから、路側帯側に車が走っているのが見えた。
嫌な予感を感じ、その後ろについた。

そこは、海ほたるへ入りたい人の列だった。

ゆっくり移動しつつぱっと見た感じ、そこまで駐車場が混んでいるとも思わなかったので、びっくりしたが車を停めてなるほどと思った。
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登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

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