ACT84
文字数 532文字
何かを仕掛けられているとも限らない。
「そりゃそうだ。」
そして彼は、浅霧の踏み込めないその範囲も踏み込む事がある。
浅霧は知らないが、既に江尻の部屋に彼は入っているのだ。
「まあ、辞める事になったら御幸のところで世話になるよ。」
「いつでも大歓迎ですよぉ。」
そう茶化す言い方をしているときは全くもってそんな事は無いと思っている。
警察を辞めてまでこんな面倒な事はしないだろうと思いつつも、他に何も出来ないような気がする。
まあ、大学で学び直すのも悪くない。
「先に行っておくけど、うちは無理だからな。」
そう言って、ここのマスターはコーヒーが入ったポットを持ってきた。
「俺だってサンドイッチくらい作れるぞ、何なら懐かしのコーヒーフロートもね。」
「まあ、裏メニューで言われれば出すけどね。」
二人で笑った。
「しかし、この変わり者と良き友人関係だったんだね。」
と、御幸は感心している。
「彼とは腐れ縁ですよ。母同士が仲良しだったから。」
高橋が懐かしむように言った。
そのせいで色んな事があって、そしてしばらく疎遠になったのだ。
御幸はそのへんを知らない。
御幸とは大学で知り合ったから。
もし仲良く見えるのなら、大人になれたのだと思う。
そういう意味ではあの件でここに戻れたのは嬉しいと今は思えた。
「そりゃそうだ。」
そして彼は、浅霧の踏み込めないその範囲も踏み込む事がある。
浅霧は知らないが、既に江尻の部屋に彼は入っているのだ。
「まあ、辞める事になったら御幸のところで世話になるよ。」
「いつでも大歓迎ですよぉ。」
そう茶化す言い方をしているときは全くもってそんな事は無いと思っている。
警察を辞めてまでこんな面倒な事はしないだろうと思いつつも、他に何も出来ないような気がする。
まあ、大学で学び直すのも悪くない。
「先に行っておくけど、うちは無理だからな。」
そう言って、ここのマスターはコーヒーが入ったポットを持ってきた。
「俺だってサンドイッチくらい作れるぞ、何なら懐かしのコーヒーフロートもね。」
「まあ、裏メニューで言われれば出すけどね。」
二人で笑った。
「しかし、この変わり者と良き友人関係だったんだね。」
と、御幸は感心している。
「彼とは腐れ縁ですよ。母同士が仲良しだったから。」
高橋が懐かしむように言った。
そのせいで色んな事があって、そしてしばらく疎遠になったのだ。
御幸はそのへんを知らない。
御幸とは大学で知り合ったから。
もし仲良く見えるのなら、大人になれたのだと思う。
そういう意味ではあの件でここに戻れたのは嬉しいと今は思えた。