その13

文字数 680文字

確か、トランクスまでは濡れてなかったはず。
うん、濡れてなかった・・・。

でも、Yシャツと下のTシャツは濡れた。
部分的には結構肌にまで、貼り付いていた気がする。

はっ!
そう言えば、ここに来る途中、コンビニがあったじゃないか。

(なんで、途中にあったコンビニによらなかったのか・・・。)
と、後悔していたら、その心の嘆きが聞こえたのか、浴室のそとから彼女の声が聞こえた。

「着替え、ここに置いておきますから。」
どうやら、僕がシャワーを浴びているうちに、買いにでてきてくれたらしい。

ただ、あと数秒遅かったら、真っ裸の僕と鉢合わせするところだった・・・危ない、危ない。

いや、何が危ないんだ。
どっちかと言うと、危ないのは彼女の方だ、普通なら。

ただ、シラフでかつ憤りを抱えたまま、ここに連れて来られて、しかも身体が温まって落ち着いてしまった状態で、そういった行為にすぐさま行動できるほど場数を踏んでいるわけじゃないから、びっくりしたほうが先行して、シャワールームのドアに掛けかけていた手を引っ込めたくらいのチキン野郎なのだ。

しかもバスルームのドアを開けられたわけじゃないのに、つい持っていたタオルで前を隠してしまう。

「ここに、置いておきますね。」
というと、ドアを閉める音。

脱衣所のドアを閉めたらしい。

動きがなくなってから、一応10カウントあけてから浴室のドアをそっと開け覗くと、洗面台の脇の洗濯機の蓋の上に何か置いてあった。

既に袋から出されたシャツとパンツ、靴下と男女兼用のようなスウェットパンツが重ねて置いてあった。
これを着ろと言うことらしい。

そういう気配りに、少しだけ感心した。
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