ACT9

文字数 440文字

少なくとも 、男性3人は警察の人間だ。
傍から見ても、殺気立っている。

真ん中にいる一人は、一般人だろう。

班長のことを、結城に振ろうと思っていたことなんて、どこかにいってしまった。

面白そうな予感しか漂っていない。
みえるように、4人席でちょうど浅霧の真後ろでそんな展開なので、座っていた椅子の場所を、買ってきたものをテーブルに置くタイミングで移る。

あ!
という言葉を無視して、トマトとアボガドがサンドされたハンバーガーを手にとって、さり気なく観察する。

4人で動くことがないから、真ん中にいる人物が余程の凶悪犯か、重要人物なのだろう。

もしかすると、別件で2人ずつのコンビなのか・・・。

聞こえないが、一般人が突然ああやって警察官に囲まれたら、聞きたいことを聞こうにも言うわけがない、と思っている。

普通なら。

しかし、結城の言う島田が誰か分からない。

正直、興味がないものはあんまり覚えていないし、事件が終わったら忘れていくからだ。

とりあえず、なんか面白そうだから話は聞こえないが見守ることにした。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

江尻甫(えじりはじめ)・・・このストーリーの主人公。都内の会社でSEとして働いている。ある日、警察から事情聴取を受ける。

浅霧・・・警視庁の刑事。少し風変わりだが優秀。自分の気に入った事件にはものすごく集中して動く。

結城・・・警視庁の刑事。浅霧の同僚。

御幸・・・なんでも屋。浅霧の大学の同級生。違法行為も行う。

三井・・・所轄の新人刑事

高橋・・・浅霧行きつけの喫茶店のマスター

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み