ACT85
文字数 432文字
しばらく浅霧の話を中心に色々と悪口の言い合いをしていたが、軽食とコーヒーをもう1杯ずつ飲み干した頃、納品業者がやってきたタイミングで、お開きになった。
浅霧は久しぶりに神社に立ち寄ろうかと、御幸とはここで分かれるつもりで歩きだすと、珍しくタバコも吸わずに御幸がついてきた。
連れ立って歩くが、何も話すこともない。
浅霧には懐かしい道だが、御幸のとっては知らない場所の道。
数歩下って周りを見渡しながら付いて歩く。
相変わらず、閑散とした神社だった。
石段を登る。
ほんの少し空気が変わったような気がするのは、やはり日本人だからで、そこには何らかの神様が住んでいる場所だと教えられて育ってきたからかもしれない。
メインの社を通り過ぎ、その隣にある稲荷へと向かった。
あのときのままの白い狐がそこにいた。
近くの南天をいくか勝手にモギ採って狐に供える。
もう、誰もこの願いは叶える事もないだろうが、未だに信じている人がいるようで、先客の誰かが供えた赤い実が置いてある。
その上に浅霧も乗せた。
浅霧は久しぶりに神社に立ち寄ろうかと、御幸とはここで分かれるつもりで歩きだすと、珍しくタバコも吸わずに御幸がついてきた。
連れ立って歩くが、何も話すこともない。
浅霧には懐かしい道だが、御幸のとっては知らない場所の道。
数歩下って周りを見渡しながら付いて歩く。
相変わらず、閑散とした神社だった。
石段を登る。
ほんの少し空気が変わったような気がするのは、やはり日本人だからで、そこには何らかの神様が住んでいる場所だと教えられて育ってきたからかもしれない。
メインの社を通り過ぎ、その隣にある稲荷へと向かった。
あのときのままの白い狐がそこにいた。
近くの南天をいくか勝手にモギ採って狐に供える。
もう、誰もこの願いは叶える事もないだろうが、未だに信じている人がいるようで、先客の誰かが供えた赤い実が置いてある。
その上に浅霧も乗せた。