Discloseー17
文字数 686文字
「惜しがった?
カブトの連中がそんな事言うわけがない。だいたいね、今のあそこの社内のシステム構築も、主力で売っている管理システムもベースは僕が作ったんだ。まあ、安月給だって構わなかった、大学のときに作っていたベースを自分なりに広げるチャンスをもらえたと思っていたからね。それを元手に自分のスキルアップをしていくつもりだった。
なのに、それを全部自分の手柄にしたんだよ森宮はね。まあ、それでもそういう目的だったからどうせ、3年もしたら転職しようと考えていたし。後少しで転職する目安にしていたら、辞めさせないように法的手続きを掛けてきたんだよ。まあ、ボロ負けで何もない状態で転職をせざるを得なかった。」
と江尻はいきり立って言い放ち、そのまま用意されていた水をクッと飲みきった。
ニヤニヤと面白がってみていたのに浅霧は、それに対して何も言わず
「まあ、カブトの話はとりあえずいいでしょう。」
と言って、話を切り上げた。
振り上げた拳の状態だった江尻は、言い足りなさを全面に出していたがやり場のない気持ちを受け止めるように腕組みをして、背もたれに体を預けた。
「で、サトウ商事のほうはどうなんですか?そういえばあの会社は大きいですよね。そこでも敏腕だったと聞きましたよ。同じフロアに中西氏は課長をされてた。あなたの開発したシステムと中西氏が率いているチームのシステムとが会社のウリだと聞いてます。」
浅霧のそんな話を聞くと、何もない左側の壁の方を向いて
「僕に何でも張り合おうとするからですよ。」
とボソッと呟いた。
さっきまでヒートアップしてまで話を聞かせたいという欲求が冷めてしまったように見える。
カブトの連中がそんな事言うわけがない。だいたいね、今のあそこの社内のシステム構築も、主力で売っている管理システムもベースは僕が作ったんだ。まあ、安月給だって構わなかった、大学のときに作っていたベースを自分なりに広げるチャンスをもらえたと思っていたからね。それを元手に自分のスキルアップをしていくつもりだった。
なのに、それを全部自分の手柄にしたんだよ森宮はね。まあ、それでもそういう目的だったからどうせ、3年もしたら転職しようと考えていたし。後少しで転職する目安にしていたら、辞めさせないように法的手続きを掛けてきたんだよ。まあ、ボロ負けで何もない状態で転職をせざるを得なかった。」
と江尻はいきり立って言い放ち、そのまま用意されていた水をクッと飲みきった。
ニヤニヤと面白がってみていたのに浅霧は、それに対して何も言わず
「まあ、カブトの話はとりあえずいいでしょう。」
と言って、話を切り上げた。
振り上げた拳の状態だった江尻は、言い足りなさを全面に出していたがやり場のない気持ちを受け止めるように腕組みをして、背もたれに体を預けた。
「で、サトウ商事のほうはどうなんですか?そういえばあの会社は大きいですよね。そこでも敏腕だったと聞きましたよ。同じフロアに中西氏は課長をされてた。あなたの開発したシステムと中西氏が率いているチームのシステムとが会社のウリだと聞いてます。」
浅霧のそんな話を聞くと、何もない左側の壁の方を向いて
「僕に何でも張り合おうとするからですよ。」
とボソッと呟いた。
さっきまでヒートアップしてまで話を聞かせたいという欲求が冷めてしまったように見える。