ACT66
文字数 536文字
「結城。江尻は、本当に会社に戻ったんだよな。」
急な質問に、一瞬なにが起きたのかわからないような顔でこっちを見て
「え、ええ。エレベーターに乗り込むまで見送りました。」
その時、江尻の会社の入り口を思い出した。
1階は全面窓ガラスだ。
入り口も同様に。
あいつ…、もしかして見られた?
結城は認識していなくても、「島田」のことは覚えていたのかもしれない。
浅霧がみるみるうちに不機嫌になっていく姿を見て、結城は食べるのを止め、見守っている。
「デザート、食べていいよ。先に出る。」
「え?」
浅霧はそう言ってレジへと行ってしまった。
結城は恐る恐る振り向くと、一応会計はしてくれるらしい。
何かやらかしたらしいが、結城には思い当たらずに、でも、もってくるのが見えてしまったデザートを見て、
「僕が食べたかったチキン食べられちゃったし、なんかやったとしてもお互い様だよ…。」
と思いながら、2人分のデザートをたいらげることにした。
浅霧は駅に向かいがてら三井に電話をかけた。
今は、班長と話したくない。
株式会社カブトのメガネをかけている関係者で連絡が取れないのがとうとう本間だけになったらしい。
「駅で忘れ物センターのことを聞いたらしいので、裏取りしてきてもらえないかな?」
と頼むとすぐ動いてくれる事になった。
急な質問に、一瞬なにが起きたのかわからないような顔でこっちを見て
「え、ええ。エレベーターに乗り込むまで見送りました。」
その時、江尻の会社の入り口を思い出した。
1階は全面窓ガラスだ。
入り口も同様に。
あいつ…、もしかして見られた?
結城は認識していなくても、「島田」のことは覚えていたのかもしれない。
浅霧がみるみるうちに不機嫌になっていく姿を見て、結城は食べるのを止め、見守っている。
「デザート、食べていいよ。先に出る。」
「え?」
浅霧はそう言ってレジへと行ってしまった。
結城は恐る恐る振り向くと、一応会計はしてくれるらしい。
何かやらかしたらしいが、結城には思い当たらずに、でも、もってくるのが見えてしまったデザートを見て、
「僕が食べたかったチキン食べられちゃったし、なんかやったとしてもお互い様だよ…。」
と思いながら、2人分のデザートをたいらげることにした。
浅霧は駅に向かいがてら三井に電話をかけた。
今は、班長と話したくない。
株式会社カブトのメガネをかけている関係者で連絡が取れないのがとうとう本間だけになったらしい。
「駅で忘れ物センターのことを聞いたらしいので、裏取りしてきてもらえないかな?」
と頼むとすぐ動いてくれる事になった。